2009年6月29日 (月)

ドラ1

P1070020s クリッパーズのドラフト1位指名選手、ブレイク・グリフィンの入団会見に行ってきた。写真でわかるように、かなり大規模な会見。…ただし、メディアは全部で20人ぐらいだったかな? 残りは全員、スポンサー関係。

 グリフィンはテレビでのイメージ通り、マジメな好青年。記者会見でも優等生な回答をしてました。ドラフト指名後、何度も同じことを聞かれているだけあって、よどむことなく受け答え。その後の囲み取材のほうは、もう少しリラックスした感じで答えていたけれど。

P1070053s オールド・ファンには懐かしい、こんな人も会見に来ていました。25年前のクリッパーズ1巡目指名選手(14位)のマイケル・ケイジ。今はLAで、大学からプロまで、バスケの試合のテレビ解説をしてます。 きょうの会見でも質問をしていたけれど、あれはメディアとしての仕事だったのかな? で、会見後の撮影では元クリッパーズということでグリフィンと並んでパチリ。ケイジが帽子をかぶっているので少しわかりにくいけれど、身長はグリフィンのほうが少しだけ高いかな?(登録ではケイジが6'9"、グリフィンが6'10")

P1070049s  会見にはご両親も来ていて、これは3人での記念撮影。お父さんはグリフィンの高校時代のコーチ。当時はグリフィンにとってもだいぶ怖いコーチだったようですが、きょうは、終始ニコニコ。2歳上のお兄さん、テイラー・グリフィンも今回のドラフト2巡目でフェニックス・サンズに指名されてます。同じディビジョンだから対戦も多いのだけど、ご両親にとっては嬉しいやら、誇らしいやら、それでいてどっちを応援したらいいやら…と複雑な気分の観戦になるのかな。早速、来月のサマーリーグでも対戦がありますね。

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2009年6月21日 (日)

Dリーグ・プレドラフト・キャンプ

P1060983s   この週末にLAで行われたDリーグ・プレドラフト・キャンプ、会場がうちから車で15分ほどの場所だったので、誰か日本人選手が参加していないかと思い、原稿書きの合間に行ってきた。
  今年、参加していた日本人は、bj高松ファイブアローズの中川和之と、bjリーグ審判の大河原則人(ゴンゾー)の二人。
 中川選手は2年連続の参加。前日に彼のブログを見たらアメリカに修行に出ると書いてあったので、もしやと思ったら、やっぱりいた。故障明けだった去年のキャンプよりも身体のキレがあり、いい感じ。特にきのう見た試合は攻守になかなかインパクトを残す活躍をしていた。ただし、本人いわく、今年はDリーグに入るために参加というよりは、自分の成長のための参加らしい。どちらにしても、特にガードの選手にとって、このキャンプからDリーグのトレーニングキャンプ招待にたどり着くのはかなり難関。キャンプのレベルが特別高いというわけではなく、Dリーグのコーチたちが、ここでガードを見つP1060949sけようとあまり思っていないから。ガードは選手層が厚いから一般公募で探す必要がないのだ。
 アメリカ人の中にもbjでのプレー経験がある選手が何人かいた模様。ひとりは、琉球ゴールデンキングスのクリス・エアー。背番号は去年と同じく身長順につけられていたのだけど、エアーは200人中最長身だったので200番をつけていた。

 このキャンプ、2年連続で見たけれど、得られるものに比べると値段が少し高め(確か$550だったかな)。参加費に2泊分のホテル代&朝食代も含まれていたことを考えればそれほど高くはないのかもしれないけれど、現地でキャンプだけ参加する人の割引は一切なし。たぶん今回、LAという参加しやすい場所だったのにもかかわらず、日本人の参加が少なかったのはそのためだと思う。
 そういえば、選手以外でもbjリーグでコーチをしている(&していた)人をチラホラと見かけた。スカウティングのために来ていた人と、自分自身の就職活動(?)のために来ていた人と。そうそう、10年以上前に引退した元NBA選手が、中川選手に「日本でコーチをしたい!」と売り込む場面もあった。
 7月にクリニックで来日予定の、レイカーズアシスタントコーチ、ジム・クレモンスの姿もあった。友人のコーチを迎えに来たのだとか。「(チーム主催の)優勝パーティー、どうだった?」と聞くと、「僕は若いときでもあまりパーティーは好きではなかったからねぇ…」と言っていた。マジメな人なのだ。

※ジム・クレモンスのクリニック詳細は掲示板[3565] に掲載しています。少し下のほうに行ってしまっているので、番号で探すか、掲示板にある検索欄にジム・クレモンスと入力して検索実行してください。

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2009年6月15日 (月)

NBA Finals 2009 (3) 笑顔

レイカーズ優勝。

P1060818s久しぶりにコービー・ブライアントの顔に笑顔が戻ってきた。

ファイナルが始まってから試合のことしか考えず、ほとんど笑顔を見せようとしなかったコービーが、優勝の気配を感じたのかきのうから少しずつ笑顔を見せるようになり、きょうは試合が終わる前からこぼれんばかりの満面の笑顔。記者会見でも、白い歯を何度も見せていた。

横に置かれたトロフィーは、今年からビル・ラッセル・トロフィーと名づけられるようになったNBAファイナルのMVPトロフィー。

さて、ファイナルについてはもっといろいろと書きたいところだけど、あと1時間ほどでホテルを出てLAに戻り、戻った後も今週末にかけて何本か原稿をあげなくてはいけないので、続きは少し後になります。

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2009年6月13日 (土)

NBA Finals 2009 (2) 2人のPG

P1060642s_2

"The Finals Game 5 Sunday"

 (1)を書いた後、取材と移動と原稿で忙しく、すっかり間があいてしまった。このままだと(2)をアップしないうちにファイナルが終わってしまう…ということで、あわてて、原稿の合間に書いてます。
 ご存知のように、NBAファイナルは現在4戦まで終わってレイカーズが3勝1敗で優勝に王手をかけている。明日の日曜に行われる第5戦でレイカーズが勝てばレイカーズ優勝、マジックが勝てばLAに戻って火曜に第6戦が戦われる。

P1060641s  さて、この数日論議を呼んでいるのが、マジックのこの2人のポイントガードの扱い。14番のジャミア・ネルソンはオールスターにも選ばれた先発PG。シーズン途中で肩を故障してファイナルまでずっと試合を欠場していた。1番のレイファー・アルストンはネルソン故障後にトレードでマジックに加入、シーズン後半からプレイオフにかけて、ネルソンに代わって先発PGを務め、マジックをファイナルまで引っ張ってきた。
 ファイナルを前にネルソンが復帰することになり、先発はアルストンで変わらないものの、時に控えのネルソンのほうが終盤の重要な場面をまかされたり、長時間プレーしたりで、アルストンのリズムが崩れて調子が出せない場面もある。カンファレンス・ファイナルまではアルストンで調子よく勝ってきただけに、地元紙には「ネルソンの復帰がマジックを破滅させた」なんていう過激な見出しのコラムも掲載されている。

 ヘッドコーチのスタン・バンガンディ(SVG)は、ここにきてネルソンを復帰させるべきだったのか。それとも、カンファレンス・ファイナルまで戦ってきたメンバーで戦うべきだったのか。これは意見が分かれるところだろうな~。
 私は、ネルソンを復帰させたSVGを称えたい派。理由はネルソン抜きのマジックがレイカーズに勝てるとは思えなかったから。本気で優勝を狙うのなら、ネルソン復帰に賭けてみようと思うのは必然な決断だと思うのだ。格上の相手に勝とうとするときには、こういう攻めの姿勢は大事だと思う。
 以下はSVGがシリーズ第1戦前、ネルソンを使うことを決めた直後のコメント。時間がないので英文のままだけど、要は、ネルソンを使わないほうがローテーションは崩さなくていいし、自らを批判にさらすこともなくより簡単な道だったかもしれないけれど、勝つ可能性が高いほうを選ぼうとするのならこれは難しい決断ではなかった、というわけだ。

" In some ways it's not a difficult decision because it just comes down to trying to make the decision that we think gives us the best chance to win.  The easiest decision, the one that would create no problems, would have been to not play him(Nelson).  He would have understood, wouldn't have upset our rotation or any of our players, and I wouldn't open myself up to any criticism not playing him"

 みなさんはどう思いますか?

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2009年6月 5日 (金)

NBA Finals 2009 (1) “忘れる”

P1060376s_5  NBAファイナルが始まった。きのうの第1戦はレイカーズが25点差をつけて圧勝。レイカーズもよかったけれど、それよりも、マジックが攻守ともに2Qから崩れてしまった。レイカーズはナゲッツ・シリーズの5戦目から1段上のレベルに進化したので、おそらくファイナル中もそんなに大崩れはしないんじゃないかと思う。このレイカーズに対抗するためには、マジックも最低限キャブスと戦ったときのレベルで戦わないと、この差は詰まらない。ハワード&3ポイントの威力ある攻撃が、キャブスを苦しめたディフェンスが見たい。

P1060375s_5  第1戦に大差で勝ったあと、次にすることは何かと聞かれたレイカーズのコービー・ブライアントは言った。「この試合を忘れることだ」。
 同じことはマジックにも言える。

 2戦目はLA時間で日曜の午後5時試合開始。
 どっちのチームが1戦目の勝敗や点数を忘れ、1戦目から学んだことだけを覚えていられるだろうか──。

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2009年6月 2日 (火)

大神選手&日本人選手情報

残念なニュースです。先ほど、フェニックス・マーキュリーから届いたプレスリリースによると、大神選手はマーキュリーのロスターから外れることになったようです。詳細は掲示板に書いていますので、そちらを見てください。

基本的にこのブログは取材のこぼれ話的なことが中心で、速報的なニュースネタは掲示板のほうに書くことが多いので、ニュースネタが気になる人は掲示板もチェックしてみてくださいね。

掲示板
http://www.e-towncom.jp/iasga/sv/eGbook?uid=493&aid=0
i-mode掲示板
http://www.e-towncom.jp/iasga/sv/iGbook?uid=493&aid=0

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2009年5月28日 (木)

存在感

 レイカーズの勝敗の鍵を握っているのは、ラマー・オドム。シーズン中から、彼が活躍しさえすればレイカーズは勝つ、と言われていて、実際にそうなのだ。単に勝つだけでなく、彼が活躍するとレイカーズのチーム全体のプレーの幅が広がり、見ていても楽しいチームになる。きのうの試合(対ナゲッツ第5戦)も、まさにそんな試合だった。久しぶりにオドムらしさが出た試合で、レイカーズもチームの持ち味を発揮して、大事な第5戦、ナゲッツ相手に勝利し、3勝2敗でシリーズ王手をかけた。

   ところで、きのうの試合前、ロッカールームで着替えるオドムの背中が目に入ってびっくり。腰の真ん中、ちょうど骨で引っ込んだあたりにこぶし大のコブがあったのだ。ロケッツとの第4戦で床に落ちたときにできたコブらしい。あの試合以来、(本人はあまり話したがらないものの)ずっと腰に痛みを抱えていて、それによってプレーが制限されているということは知っていたけれど、あんなに大きなコブになっているとは。この先、レイカーズが本調子を出せるかは、あのコブにかかっていると言ってもいいかもしれない。

 さて、コブがないときでも時々コート上で存在感がなくなってしまうオドムだけど、オフコートの私服では存在感ありすぎなぐらい、スゴイ。ファッションが、誰も真似できないぐらい大胆なのだ。自分でも、ファッションに関しては「怖いもの知らず」と言っていたけれど、正直、感覚がついていけないことも度々…。

 たとえば、こんな服。左の赤チョッキは対ナゲッツ第1戦。右の白ジャケットはきのうの第3戦。シーズン中に着ていた服と比べると、これでもまだ普通…かも。

P1060005s_3  P1050988s  P1060167s_4

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2009年5月23日 (土)

In the Air Tonight

 先日のジョージ・カールの長~い沈黙には続編があった。

 第2戦の試合前のこと。試合前会見のために会見場に現れたジョージ・カール、何やら上機嫌で、席につくなり、テーブルをドラムに見立てて叩き始めた。「フィル・コリンズだよ」とカール。どうやら、フィル・コリンズの"In the Air Tonight"のライブ映像を見ていたらしい。

「あのステージ、見たことないかい? ライブのステージで、最初はヘッドセットをつけてステージを動き回って歌っていたかと思ったら、突然、ドラムの前に座って『ズーム!ブワン!』ってやるんだ。たまらないね」

 この後も、さらに、試合とは関係なく音楽談義を続けた。

「僕が知っている音楽といえば、フィル・コリンズ、ローリング・ストーンズ、エルトン・ジョーンズ…。最近のビデオに入っている音楽は聞いても『いったいこれは誰だ?』って思うよ」
「一番好きなのはムーディーブルースだ。フリート・ウッド・マックやムーディーブルース。彼らは今でもまだプレー(演奏)しているのがすごいな。もう60才くらいじゃないか? 私も60だけどね」

 …とまぁ、44時間前とは別人のように明るく、アップビートなカールHC。その変化に、記者たちもみんなあっけにとられていたほどだった。

 ここを読んでいる人はすでに知っているとは思うけれど、この日の第2戦も第1戦に続き大接戦。最後の勝敗だけは入れ替わってナゲッツが勝利をあげ、シリーズを1勝1敗とした。

***

 今シーズンになって急に強豪の仲間入りして、このカンファレンス・ファイナルでもレイカーズと互角に戦っているナゲッツ。強くなった理由に関しては、先月発売になったHOOP6月号掲載のHoop Scoopで取り上げたので、興味ある人は、ぜひ読んでみてください。

ビラップス加入がよくあげられるけれど、それだけが理由ではない。もちろん、ビラップスも大きな理由のひとつで、カールHCもビラップスのリーダーシップをソニックス時代のネイト・マクミランと並べて賞賛し、ビラップスの加入を「ブラックジャックで手持ちの札が12だったときに9を引いたようなもの」と言う一方で、「ビラップスの加入は過大評価されすぎ」と言っていた。ビラップス自身も「自分が入る前からナゲッツは変わり始めていた」と言っている。

 このHoop Scoopの記事は、レギュラーシーズン終盤に取材して書いたものなのだけど、その時点ですでにカールHCは、「もう何度も話していて話し飽きているんだけれど…」と言いながらも丁寧に説明していた。
 ナゲッツ快進撃で、プレイオフに入ってからも繰り返し聞かれているようで、今シリーズ中にも何度か、「またか」とため息をつきながら説明するカールHCの姿があった。もし、このシリーズに勝ってファイナルまで行ったら、また一から説明することになるのは間違いない。でもまぁ、ファイナルに出られるのなら、カールHCも喜んで何百回でも繰り返し話すことだろう。

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2009年5月20日 (水)

沈黙

 ナゲッツのヘッドコーチ、ジョージ・カールは他のコーチにはないくらい人間的な面を見せてくれるので、取材する者としてはとても興味深い人だ。きのうのナゲッツ対レイカーズ第1戦後の記者会見で、まさにジョージ・カール、という一シーンがあった。

P1050984s  終始主導権をとりながら最後の最後でレイカーズにビッグプレイを決められて負けた、言ってみれば手の中から勝利がこぼれ落ちたような試合。試合後すぐ、まずフィル・ジャクソンが記者会見をして、その後少ししてからジョージ・カールが会見場に出てきた。もともと、負け試合の後の落ち込みが激しい…というか、その落ち込みを隠そうとしない人なのだけれど、このときも見るからに落ち込んだ表情をしていた。

 そして、最初の質問。
「レイカーズを追い詰めていたかのように見えた試合で、なぜ最後がああいう結果になってしまったのでしょうか」
質問を聞くと、表情を変えないままに目の前に置かれたボックススコアをじーっと見つめたまま長~い沈黙。10秒以上してから答え始めようとして、"You know...."(日本語にすると「えーっと…」)と言い始めたのはいいけれど、そのまま再び沈黙。会場に重~い空気が漂っていた。

 何を言うか考えているようでもあり、何か言おうとしたことを飲み込んだようでもあり、あふれ出そうな感情を抑えているようでもあり…。さらに10秒くらいしてからようやく、「分析はしない。レイカーズはすばらしいチームだし、すばらしい試合を戦った。この競技で一番のクローザー(最後に勝負を決することができる選手)もいる。私たちは、試合を勝つのに十分なことをしなかった」と搾り出すように言った。その後はふつうに質問に答えていたけれど、この、最初の質問に対する長い沈黙は第1戦での負けのショックの大きさを表していた。

 質問に対してこれだけ長い沈黙というのは珍しかったこともあって、一夜明けても印象強く記憶に残っていた。…なので、きょうの練習の取材のときに、その沈黙についてカールHC本人に聞いてみた。感情を表に出すことは恐れていないのだろうか。それとも、逆に感情を隠そうとして、ああいう沈黙になってしまったのだろうか。他のコーチ相手だったら囲み取材でこんなことは聞けないし、聞いても本音で答えてくれるとは思えないのだけど、常に本心をさらけ出して答えてくれるカールHCなら…と思ったのだ。

 以下が、その問いかけに対するカールHCの返答。

「つらい負け試合が終わって10分後に、ああやって質問に答えなくてはいけないというのは、まったくクレイジーなことだと思う。誰でも間違いは犯すものだ。だからあのときは、言葉の上の間違いも、感情面でも間違いもおかさないようにしようとしていた。感情的になるときではなかった。すばらしい試合を戦い、チャンピオン(レベルの)チームに、勝つのが大変な彼らの建物で負けただけのことだ。だから、チーム(選手たち)に対して怒っていたわけではないけれど、あのときは自分に、いくつかの判定に対して、すべてのことに怒っていた。罰金を取られるようなことや、あとから後悔するようなことを言ってしまうかもしれない。そう思って、自分を落ち着かせようとしていた。自分のことはノン・エモーショナルな人間ではないと思うけれど、試合中ではノン・エモーショナル・コーチになろうとしている。試合では、あまり多くの感情を見せるべきだとは思っていない。感情は、時として弱点の表れになりえるからね」

 ノン・エモーショナル・コーチになろうとしている、と言いながらも、取材に対して(それも、番記者のように気心が知れた取材者でもないのに)、自分の弱いところまでさらけ出して話してくれるカールHC。この人間的なところはコーチとして時に弱点になることがあるかもしれないけれど、だからといってそのことを簡単に批判できないな~。

 このあと、さらにコーチとして感情を出す、出さないということについても聞いたのだけど、それはまた別の機会に…。

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2009年5月18日 (月)

レイカーズ対ロケッツ よもやま話

 きのうでカンファレンス・セミファイナルもすべて終了。今回もシリーズが終わってからの更新になってしまったけれど、明日からカンファレンスファイナルが始まる前にロケッツ対レイカーズのシリーズからの話題をいくつか。

■ロンロン!(ロン・アーテスト)
P1050816s_2  髪をロケッツのロゴに剃ったり、コービーとやりあったり、突然走り出したり、舌を出したりと、シリーズ中、いろいろと見せてくれたロンロン(アーテストと書くより、子供の頃からのこのあだ名のほうが彼にはぴったり)。プレー的には今ひとつのシリーズだったけれど(特にヤオが倒れてから)、勝負に関係なく見ている分にはとにかく面白い。

 一番の注目はコービーとのやりあい。シリーズが始まる前、つまり、コービーとの対戦を前に、「(1回戦で対戦した)ブランドン・ロイは自分が今まで対戦した中で最高の選手」と宣言してみたり、シリーズ中もコービーと睨み合ったり、言い合ったり、すごんでみたり。このシリーズ中のアーテストだけを見ていると、コービーのことは天敵と思っているとしか思えないのだけど、実は、ロンロンはコービーが好きなんだと思う。尊敬しているといったほうがいいかな。一年前、テレビ番組用に、ロンロンがインタビュアーとしてコービーにインタビューしたことがあるのだけど、その映像を見ると、あこがれの人を前にしてガチガチにあがっている子供状態(笑)。そういえばそのインタビューの1ヶ月後、レイカーズとセルティックスのNBAファイナル第6戦でも会場まで試合を見に来ていて、試合後には優勝したセルティックスのロッカールームに行くこともなく、負けたレイカーズのロッカールームの近くでコービーを待っていたのを思い出す。

 今月発売のHOOPの記事(Hoop Scoop)にもチラっと書いたのだけど、この夏にFAになるロンロン、実はロケッツと再契約するよりはレイカーズと契約したいらしい(←ある情報筋から聞いた、信憑性の高い話)。そういえば、シリーズ中はいつも言いたいことを自由奔放な発言をしていたロンロンなのに、FAとなったときにロケッツと再契約するかと聞かれたときだけは、急に笑顔が消えて「それはノーコメント」と、一切何も言いたがらなかった(*)。レイカーズにとって、アーテストのタフさが加わるのはプラスだとは思うし、フィル・ジャクソンならアデルマンと同じようにアーテストを使いこなすことができるとは思うけれど、契約金の問題もあるし、さて、どうなるやら。
* きのうの試合後には、ロケッツに残りたいと言ったそうなので、このプレイオフを戦って気持ちが揺れているかな。

 万がいちレイカーズに入ったら、ロンロンはコービーの猛烈な信奉者になるんじゃないかと思う。かつてロッドマンがジョーダンに対して、敵同士のときには荒っぽいことをしていたのに、ブルズに入った後は誰よりもジョーダンを尊敬していたのだけど、それと似たような雰囲気を感じる。むしろ、今は尊敬している相手だからこそ、手を抜くことなく真剣にぶつかり合っているんじゃないかと思う。ジョーダンもコービーも、そういう選手のほうが好きだしね。

■フィル・ジャクソン・チャレンジシリーズ
P1050813s  今年の西カンファレンスのプレイオフは、偶然だけど、フィル・ジャクソンに優勝の夢を奪われてきたコーチたちの再挑戦(リベンジ?)シリーズ。1回戦で当たったジェリー・スローンは97年と98年のNBAファイナルでフィルが率いるブルズに敗れて優勝を逃しているし、カンファレンス・セミファイナルのアデルマンは、キングス時代に何度もレイカーズに敗れているけれど、それだけでなく、92年、ブレイザーズのヘッドコーチ時代にもNBAファイナルでフィルが率いるブルズに敗れている。そして、今週から始まるカンファレンス・ファイナルで当たるジョージ・カールは96年、ソニックスを率いていたときにNBAファイナルでブルズに敗れている。ジャクソンが邪魔(?)しなければ、優勝できていたはずのコーチたちなのだ。スローンとアデルマンはリベンジ失敗に終わったけれど、果たしてカールのチャレンジは成功するのだろうか。

 そういえば、スローンは元々イリノイ出身でブルズ選手だったのにフィル率いるブルズと何度も対戦したがために、シカゴでも敵だと思われるようになってしまったけれど、アデルマンもLAで育ち、ロヨラ・メリーモント大でプレーしていたLAっ子。でも、キングス時代のこともあって、たぶん故郷LAに帰ってきても敵将と見られることが多いんだろうな~。カールの場合はLAにもシカゴにもそういう土地的なコネクションはないけれど、去年、息子のコービー・カールがレイカーズの一員で、フィル・ジャクソンに絶大な信頼を寄せていたのを思い出す。

■Get Well, Tex
 プレイオフが始まってからチャック・デイリーやウェイマン・ティズデイルなど、悲しいニュースが続いているNBAだけど、レイカーズにもひとつぽっかりとあいている席がある。元アシスタントコーチで、現在相談役のテックス・ウィンターの席だ。試合ではいつも、ベンチのすぐ後ろに座っていたのだけど、4月末からその姿はない。

P1250071s_2  というのも、テックスは4月末、カンザス大のチームの同窓会に出席するためにカンザスにいたときに心臓発作で倒れて、それ以来入院しているのだ。とりあえず意識は取り戻し山場は越えたということであまりニュースも流れなくなったけれど、1週間前にフィルやジム・クレモンスに聞いた話だと、一時は本当に危険な状態だったらしい。その後も、話したり、顔の表情を変えるといった基本的なこともできず、そのためのリハビリを続けているのだとか。今シーズン中にレイカーズの試合に来ることは無理そうだけど、せめてテレビで試合を見られるくらいまで回復しているといいのだけれど…。

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