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2006年2月の記事

2006年2月28日 (火)

ヒド…

 夏の世界選手権のプレビュー用に、せっせと出場選手のインタビューを集めている。オーランドが来たときには大忙し。まずカルロス・アロヨに聞いて、その次にヒド・ターコルー。結局、時間切れでダーコ・ミリシッチには聞けなかった。ミリシッチは試合前の取材時間内の半分以上をセルビアの記者との取材&雑談で忙しそうだったから、どちらにしても聞けなかったかもしれないけれど。余談だけれど、そうやって雑談をしながらミリシッチはガツガツとプレゲーム・ミールを食べていた。それも、フライドチキン&チップス×2人前と、かなーりこってり系。おまけにチキンはマヨネーズディップにどっぷりつけて。デトロイト時代のように試合にほとんどでないときならまだしも、今のオーランドではミリシッチもしっかりプレータイムをもらっている。あんなの食べて気持ち悪くならないのだろうか。

 話がそれた。トピックのヒド。トレーナールームからロッカールームに戻ってきたので(彼のロッカーには1人前のピザがプリゲームミールとして置かれていた)、自己紹介をして世界選手権について聞きたいと頼む。快くOKしてくれたので、まずはグループ分けの感想から聞こうと思ったら、「うん、彼らにとっては悪くないグループだね」と人ごとなコメント。私が「??」という顔をしていたのを見て、「実はケガも治さなくてはいけないし、今年の夏は世界選手権は出ないつもりなんだ」とのこと。えー!?  1月に同じトルコのメメット・オカーに聞いたときには、「もちろんヒドも出るよ」と言っていたのに…。でも、日本のトルコ関係者からも、世界選手権にあわせていろんなイベントの企画を持ち込まれているらしく、もしかしたら出場しなくても来日はするかも…とのこと。

 日本のヒド・ファンにはちょっと残念なニュースでした。

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2006年2月19日 (日)

NBAオールスター2006

P1120370s  NBAオールスター・サタデーの日、私の席はサイドラインの、ベンチのすぐ後ろに用意されていた。本当の席はゴール裏だったのだが、ゴール裏に置かれたダンクコンテスト用のクレーンカメラを動かすのに邪魔な位置だったようで、サタデーだけこのベンチ後ろの席に変更になったのだ。ゴール裏に残された記者たちからは、「なんでそんな特等席に座っているの?」とウラヤマシがられたし、私も最初は特等席だと思っていた。でも、ダンクコンテストが始まってみると、ここ特等席でも何でもないことがすぐにわかった。なにしろ、見ることができたのは一ファンと化した選手の背中だけ。
 ダンクコンテストの間、ベンチはサタデーのイベントに参加した選手たちの観戦席となっていたのだけれど、2m前後の選手たちが、最前列にいるのだから立ち上がらなくてもいいものを、興奮して立ち上がる。それも、ダンクがした瞬間だけ立ち上がるのではなく、ダンク前から立ち上がる。その後ろにいる私はダンク前に助走している選手の姿すら見えない。選手の背中の壁の合間から、なんとかダンクを叩き込む姿が見えるかどうか…。
 そんなわけで、結局そんな特等席にいたのに、ずっと上を見上げてセンターボードのスクリーンでダンクコンテストを見ていた。ま、選手たちがダンクを見ながらやたら興奮したり、悔しがっている姿を見るのは、それはそれで面白かったけれどね。

 後ろ姿だけではナンなので、オールスター本戦のときの写真も一枚。タイムアウト中にくつろぐイーストの選手たち。

P1120415s

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2006年2月13日 (月)

King と呼ばれる男

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 King Jamesこと、レブロン・ジェイムス取材で訪れたクリーブランドにて。

 クィッケンローン・アリーナ(※)の目の前の建物に、レブロンの巨大広告がかかっていた。シンプルながら印象に残る広告で、さすがナイキ。この広告のおかげで、記事(ナンバー648号)を書くときにも、いつも苦労する導入部と締めがスラっと書けた。

 ※いくら現オーナーの会社の名前とはいえ、「ローン」なんて入ったアリーナ名はちょっとなぁと思っていたら、どうやら通称「Q」のほうを浸透させようとしているらしい。

 このときのレブロンのインタビューの一部、一番印象に残ったところを掲載しておく。文字にするとかなり自信満々という感じだけど、実際に話していると決して強がっているような感じは受けず、サラっと自然に口にしていて、そう言うのももっともだと、なぜか納得させられてしまう。18歳で大人の世界(NBA)に入ってまだ3年目、どこからこの自信が出てくるのだろうか。

──自分がこのチームのリーダーだとわかったのはいつですか?
LJ: チームメイトが試合中や、試合の終盤に自分が何かプレイを決めることを期待してくれ、自分に対して自信を持ってくれていることに気づいたときだった。.
──それはいつのこと?
LJ: ルーキーのシーズンが始まって1、2ヶ月たったころだったかな。チームメイトたちがみんな僕をリーダーとして頼りにしていることがわかり、僕もだんだん自信をつけてこのチームのリーダーになった。
──新人なのにリーダーになることに躊躇はなかったのですか?
LB: 僕は人生ずっとリーダーをしてきたし、高校の最後の学年で全米チャンピオンにもなったから、別に新しいことではなかった。
──何ごとにも自信を持っているようですが、何かを恐れたり威圧されることはないのでしょうか?
LB: いいや。多くのことに敬意は払っているけれど、何かを恐れることはないし、威圧されることもない。

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2006年2月 6日 (月)

スタッツ

P1120179s  左の写真は、田臥選手のブログを読んでいる人にはおなじみ、サンダーバーズ名物(?)罰ゲーム・ダンス。シューティングゲームをして、負けたチームはダッシュをするか、踊りながらハーフコートまで進むか…という選択肢を与えられ、みんな踊るほうを選ぶ…っていうヤツね(田臥選手のブログの11/22と12/21参照)。この日も田臥選手のチームは勝ってしまい、残念ながら田臥選手のダンスは見ることができず。それにしても、ティエレ・ブラウン(左手前)はどう見てもダンスという華やかな響きとは縁遠い格好。頬っかむりでもしたらドジョウすくいでも踊っているかのような…。そういえば、田臥選手が、ティエレ・ブラウンの雰囲気がサム・カセルそっくりと言っていたっけ。お喋りでいつも口を動かしているところが…ということだったけれど、このP1120204s格好を見ても何となくカセルに通じるところがあるかも。
 陽気なサンダーバーズの面々のこと、踊るのは罰ゲームのときだけではない。右は練習後に円陣を組んだところなのだけど、なぜかダンス大会のように交代で真ん中に入って踊ってる。何かの説明をするために円陣に近づいた女性スタッフまで、選手に囃し立てられて円の中央で踊らされていた。


 さて、そんなチームの雰囲気も伝えたところで、少しマジメに以前に掲示板で触れた、「スタッツだけではわからない」という話についても書いておこう。

 サンダーバーズでの田臥選手に関しては、月刊バスケットボールに記事を書くために、基本的に月に一回取材に行っている。その間の、実際に見ていない試合はスタッツでチェックして、気になる試合については取材したときに本人やヘッドコーチのマイケル・クーパーに話を聞くようにしているのだが、スタッツだけで思い描いていたことが事実とはまったく違っていたということもよくある。

 たとえば、田臥がシーズン最多得点(15点)をあげた1/31の試合。シュートもそれまでよりやや多めの9本放っていて、そのうち6本を決めている。ちょうど、コーチから「もっとシュートを打っていけ」と言われたあとだったし、その直前、2試合故障で休んでいるときに先発のティエレ・ブラウンが思い切りよくシュートを打つのを見て開眼したのかと、スタッツを見ながら想像していた。
 でも、本人にそう聞いたら、「いや、全然」ときっぱり否定されてしまった。「むしろ(久しぶりの試合で)体力的にいっぱいいっぱいで、シュートに行こうとは思っていなかったし、無理せずに体力戻すつもりで出て行ったんです。そしたら、たまたま速攻でチャンスがあったので」とのこと。
 シュートにアグレッシブなティエレ・ブラウンの加入が刺激になったのではというのも、そういうわけでもないようだった。これは、私も実際に試合を見てわかったのだけれど、ティエレはあまりに自分で攻めすぎ。マイナーリーグ・レベルでは得点力があるほうだから、最後のところの辻褄はあわせてしまうのだけど、実際には試合を壊している場面も多い。トリプルダブルを記録した(つまり、アシストも10本あげた)試合ですら、試合後にクーパー・コーチから「もっとパスをしなきゃだめだ」とダメだしされていたとか。

 そういう話を聞くと、本当にスタッツだけではわからないものだと思う。かといって、マイナーリーグの選手にとってはスタッツがセールスポイントだという面も無視できない。
 そう思って、NBAのスカウトに、実際にマイナーリーグ選手をスカウトするときにどれくらいスタッツを見るか聞いてみると、「スタッツよりは、スキルやハッスルといった面を重視する」「スタッツは見るけれど、1試合あたりの得点はさして重要ではない」という答えが返ってきた。マイナーリーグから選手を呼ぶ場合は、何か具体的な役割を期待していることがほとんどなので、その役割に合うかどうかが一番大事で、マイナーリーグからNBAに上がる選手に得点を期待することはほとんどないので、得点だけあげているような選手は逆に敬遠することも多い、とも。

 それじゃスタッツを上げることは全然考えなくてもいいのかというと、そう簡単なことでもない。この話は書き始めると長くなってしまうのだが、アメリカに出てきた日本人マイナーリーグ選手たちはたいてい、「個人スタッツを上げるプレー」と、「チームの勝利により貢献するプレー」の間で一度は壁にぶち当たる。両方がイコールの場面ならいいのだけれど、相反することも多いだけに悩むのである。特にABAや、さらに小さなマイナーリーグの場合、NBAスカウトが実際の試合を見に来ることが少ないので、インパクトのある数字をあげることも必要になってくる。その数字を履歴にして、NBAスカウトに実際見てもらえるようなリーグに上がらなくてはいけないのだから。

 その点、DリーグはNBAスカウトが見に来るし、NBA TVで放映するなどビデオ映像で見てもらえる機会もある。スタッツも大事かもしれないけれど、それ以上に、チームの中でどれだけ機能しているか、自分の持ち味を発揮できているかということが大事になってくるのだ。海を越えた日本で応援しているファンはどうしてもスタッツで一喜一憂してしまうのは当たり前のことだとは思うけれど、スタッツだけではわからないことも多いということだけは頭の隅に置いておいてほしい。

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