« 2006年6月 | トップページ | 2006年8月 »

2006年7月の記事

2006年7月27日 (木)

Team USA (6) 15人決定

P1140817s_1  25日、アジア行きのメンバー15人が発表になった(15人の名前はこちら)。
 外れたのは、ルーク・リドナーアダム・モリソン、そして膝の痛みのために今回は辞退することにしたショーン・マリオン。マリオンはアメリカでただ一人、4年前の世界選手権と、2年前のオリンピックの屈辱を両方経験している選手だけに、今年の世界選手権にかける思いはひとしおだったと思うのだが、キャンプ最後の2日間になって痛みが酷くなったようで、無理をせずに大事をとることにしたらしい。
「こうなったのは残念だけど、僕もまだこのチームの一員だ。このチームはもう家族のようなものだし、応援している」とのこと。
 世界選手権もだけれど、ラスベガスにあるUNLV出身の彼にとっては次の合宿の仕上げに行われるプエルトリコとのエキジビションゲーム@ラスベガスに出られないのも残念だったことだろう。ラスベガスでのラジオでも盛んに「ショーン・マリオンがいるTeam USAの試合」と言って宣伝していたのに。

 ところで、ずっとアジアに行くのは15人だと発表されていたのだが、その一方でコーチKは「アジアに行ってから(故障のために)選手をさらに呼び寄せなくてもいいように」とか、「(アジア行きのロスターの)15人という数にこだわっているわけではない」と言っていたので、もしかしたらとは思っていたら、案の定。実はジェリー・コランジェロとコーチKは、マリオンが怪我のために辞退するまで、アジアへは16人連れて行くつもりでいたらしい。つまりマリオンが辞退したおかげで残った選手がいるわけではなく、単にこの段階でロスターが16人が15人に減ったということだ。
 ちなみに、大会の最終ロスター12人の登録期限は大会開始の24時間前、つまり8月18日。しかし、実際に12人に減らすのは韓国から日本に向かう前になるだろうとのこと。韓国での最後の練習がある16日かな。いったん12人を登録したら怪我でも大会途中の交代はきかないので、12人から外れた3人は日本には行かず、韓国からアメリカに戻ることになる。こうやって目的地に着くまでに人数が減っていくのって、なんだかウルトラクイズのようでもあり…(「NYに行きたいか~」ではなく、「さいたまに行きたいか~」が合言葉)。

 オマケとして、25日の取材から小ネタを2つほど。
●24日、ブルース・ボーウェンの携帯に、スパーズのチームメイト、ティム・ダンカンから15人入りを祝福する電話があったという。アテネ五輪で審判の笛に苦しんだダンカンだけに、何かボーウェンにアドバイスがあったかと思って聞いたら、「特にアドバイスはなかったけれど、祝福してくれて、自分たちが経験したようなことがないようにと言ってくれた」とボーウェン。
 ボーウェンはディフェンス力、3ポイントシュート力に加えて、ベテランのリーダーとしてこのチームには必要な選手。海外リーグでの経験もあり、違う環境でプレーするのにどういうことが必要かもわかっている。故障など何かない限りは12人に入るはず。
エルトン・ブランドの目下の悩みといえば、もし日本行きの12人に入った場合、そのまま9月末まで日本に残って、来季のクリッパーズのキャンプ地であるロシアに日本からまっすぐ行くべきか、それとも長時間の飛行機と時差調整を一回余分に経験してでも一度ロスに戻るべきか。「日本からロシアは何時間くらい?」「日本からロスは何時間だっけ?」と、私たち、日本人記者(といってもこの日は私とY記者の2人だけだったが)相手に情報収集していた。エルトンが大会後も日本に2週間も滞在してくれたら日本のファンにとっては嬉しいけれど、あの日本の夏の暑さを経験したら、「やっぱりロスに帰る」と言い出すに違いない。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2006年7月25日 (火)

Team USA (5) 赤丸急上昇中

P1140639s_2   レブロンやウェイドが活躍するのは当然として、それ以外に一次合宿でコーチや選手の間での評価が意外と高かった選手のひとりが、昨季の新人王、クリス・ポール。きょうの最終スクリメージでも、レブロン、カメロといっしょに白チームでプレーしていたが、堂々としたもの。まだ21歳、チームでも下から二番目の若手だが、この世界選手権で鍵となる活躍をしそうな予感。

 そのポール、実は生まれてこのかた、まだアメリカ大陸から出たことがないらしい。2年前にヤングメンの米代表としてプレーしたというのでてっきり海外遠征の経験があるだろうと思っていたら、2年前(ヤングメン・アメリカ大陸予選)はカナダが開催地。NBAの試合でもトロント(カナダ)に行くからパスポートは持っていたらしいが、アメリカ人にとってカナダは外国というほどの異国でもないから、言ってみれば今回が初の海外旅行。かな~り楽しみにしているようだ。

 ポールのエピソードをもうひとつ。この一次合宿中、選手たちは夜な夜な、カジノにはいかず、かわりに誰かの部屋に集まってカードをしたり、ビデオゲームをしたりして遊んでいたらしい。ポールもその中に混じっているのだが、カード(トランプ)になると「一抜けた!」になるのだという。その理由はといえば、「だって、彼らが賭けているお金はルーキー契約の僕には高すぎるからね。家でもカード(トランプ)はよくやっていたけれど、いつも一手10ドルだったよ」とポール。それを聞いたアリーナス、「ロイ(ROY=Rookie of the Year=新人王)は最高額の契約確実なんだゼ」と茶々。そんな誘惑にも負けず、今夜もカードゲームになると、堅実に見学にまわるポールなのだった(たぶん)。

----
P1140778s  カメロ・アンソニーも、一次合宿でのコーチの評価が高かった。最初に23人が発表になったときには当落線上ギリギリと言われていたけれど、この合宿の間に当確に急上昇だ。
 Team USA (3)ではカメロ・ファンを少し不安にさせる(?)ようなことを書いたけれど、きょうの練習後にはウェイドとカメロで楽しそうに&真剣にシューティングゲームをしている姿を目撃。上に書いたカードゲームにも参加しているようだし(逆にウェイドはこういう集まりには顔を出さないらしい)、決して仲間はずれというわけではないようだ。最初からチーム当確でリラックスしていたウェイドやレブロンに対して、チーム入りのためにコート上で証明しなくてはいけなかったカメロは、二人といっしょになってリラックスしている余裕がなかったのかも?

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年7月24日 (月)

Team USA (4) 一次合宿終了

P1140776s_1  一週間にわたって行われたTeam USA一次合宿が終了。明日の朝には、アジアに行く15人の選手が発表になる。
 コーチKはきのうの練習後、「身体を絞らずに合宿に来る選手がいたり、故障でプレーできない選手が出てくるかと思っていたが、そのどちらも起こっていない」と言っていた。
 とはいえ、故障のほうはまったく何もなかったというわけではなく、カーク・ハインリックがハムストリング痛のために4日目の練習を休んでいたし、アマレ・スタッドマイヤーは膝のリハビリ中でどれくらいやれるか様子見の状態だった。それでも、ハインリックは最後の2日の練習はきちんと参加し、スタッドマイヤーは後半に行くにつれ調子がかなり上がってきて、自信をつけてきたようだった。
P1140729s  しかしもう一人、キャンプ期間中はあまり公に語られていなかったけれど、膝に痛みを抱えていた選手がいた。体調が万全なら世界選手権のロスター入り当確だったショーン・マリオンだ。痛みで思ったようなプレーができず、最後の2日の練習を休んでいたらしい。その結果、今回の世界選手権は辞退するとのこと。残念。思えばこの写真(練習に参加した最後の日、7/22に撮影)でも、心なしか表情が暗い…。
 マリオンが抜け、もともと世界選手権には不参加の予定だったチャンシー・ビラップス、マイケル・レッドを除くと、明日の発表でカットされる(※)のはおそらくあと2人。ルーク・リドナーとアダム・モリソンだろうというのが大方の見方なのだが、さてどうなるやら。コーチKの話を聞く限り、場合によっては(たとえば怪我の不安があるなど)、15人ではなく16人でアジア遠征に行く可能性もあるかも? アジア遠征に行けない1人、あるいは2人の選手に対しては、コーチKが1対1でその決定を伝えることになるようだ。

※Team USA (1)でも書いたように、コーチKは「カットではない」と強調している。ここで外れた選手も、北京五輪までの3年間は米代表という立場には変わりないからだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月21日 (金)

Team USA (3) 花の2003年組

 今回のTeam USA (米代表チーム)の中心は、最近では一番の当たり年だった2003年のドラフト選手。レブロン・ジェイムス(1位)、カメロ・アンソニー(3位)、クリス・ボッシュ(4位)、ドウェイン・ウェイド(5位)、カーク・ハインリック(7位)、ルーク・リドナー(14位)と、米代表24人のうち6人、つまり25%が2003年組なのだ。
 ちなみに、2003年の一巡目指名組には他国の代表として来日する選手もいる。セルビア&モンテネグロのダーコ・ミリシッチ(2位)、フランスのボリス・ディアウ(21位)、アルゼンチンのカルロス・デルフィーノ(25位)、ブラジルのレアンドロ・バルボサ(28位)と、このところグンと力を伸ばしてきている選手の名前が並ぶ。ドラフト当時17歳~22歳だった彼らが、3年たって早くも世界の中心となってきているわけだ。

P1140683s

 さて、Team USAの一次キャンプも3日目が終わったが、ひとつ目についたのが、その2003年組の中でも出世頭のレブロンとウェイドの仲の良さ。練習後のアイシングのときはいつもこうやって二人で並んで座り、ジョークを言い合っている。二人の言い合いを聞いていて、ふと92年のオリジナルドリームチームのジョーダンとバークレーの仲良し二人組みを思い出した。あのときのジョーダン、バークレーのように、コート外ではジョークを言い合ってリラックスした雰囲気で、コート上では闘争心むき出しで容赦なく戦う、そんな新リーダーの姿が見られるかもしれない。
 そういえば同じ2003年組のカメロも本当はレブロンと仲良しのはずなのだけれど、どうもこの二人の間には入りにくそうな雰囲気(まったくの独断です)。きょうも二人が座っているところにあとからやってきたのだけど、そこに留まるわけでもなく、先にエレベーターに乗ってバスへと引き上げていってしまった。別に仲間はずれにされているわけではないんだけれど、なんとなく居づらい雰囲気だったのかな…(重ねて強調しておきますが、まったくの独断です。話半分、いや1/4くらいに受け止めておいてくださいね)。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2006年7月20日 (木)

Team USA (2) Buzz Cut

P1140648s  少し小さな写真ですが(クリックするともう少し大きなサイズがポップアップ画面で出てきます)、左の白シャツ#41、誰だかわかりますか? 私は最初、彼の後姿を見て、「なぜジェイソン・ウィリアムスがここにいるんだろう?」と思ってしまいました。
(答えはこのエントリーの一番最後にアップします)

 今回の一次合宿で米代表チームが練習しているのはラスベガスのCox Pavilion。UNLV(ネバダ大ラスベガス校)の第二体育館、と言っていいのかな(すぐ隣には、観客1万人8千人余が入るThomas & Mackという第一体育館がある)。ちなみに、NBAのサマーリーグが行われているのもこのCox Pavillion。サマーリーグ中はコートは一面で横に観客席を出すが、合宿中は観客席も必要ないので二面のコートを作ってやってます。もちろん、今回の練習用に、国際ルールの線も引いてあります。

P1140669s

 Fox Sportsの番組レポーターとして取材中のジェイレン・ローズ。数年前からNBAファイナルなど、大きなイベントになると出動しているので、レポーター役もすっかり板についてます。…が、実はまだ現役選手…。本当はこんな形で活躍するよりもコートの上で活躍したいという気持ちもあだろうけれど、さらに本音を言うと自分も米代表に呼ばれるくらいの力はあるゾと思っているだろうけれど、そんなことはオクビにも出さず、プロフェッショナルに取材している姿はなかなか好感持てます。


P1140649s
 というわけで、冒頭のクイズ(?)の答えはルーク・リドナー。ノヴィツキといいナッシュといい、そしてリドナーといい、この夏、NBA選手の間ではこの髪型(buzz cut)が流行り?

追記:ちょっと勘違いしていたようです。リドナーはこの夏から髪型を変えたわけではなく、昨季からbuzz cutだったんですね。失礼しました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年7月19日 (水)

Team USA (1) 始動!

P1140636s

 ロサンゼルスから灼熱のラスベガスに移動してきた。これから1週間(7/19-7/25)は、世界選手権(世界バスケ)に向けて準備を始めた米代表チームの一次合宿を取材する。

 ちなみに、この一次合宿の練習に参加しているのは、故障などで欠席の選手を除いて20人。一次合宿の最終日、7/25にはアジア遠征に行く15人にまで減らすという。ただし、20人の中には、日本には行かないことが決まっているマイケル・レッド(期間中に結婚予定)とチャンシー・ビラップス(妻の出産)もいるので、実際には7/25にカットされる(※)のは3人。

※コーチKやジェリー・コランジェロは報道陣から「トライアウト」とか「カット」という用語が出てくるたびに、「トライアウトではない」「カットではない」と強調していた。というのも、今回のアメリカ代表はこれまでと違って3年間継続の代表であり、7/25に「カット」される選手は世界バスケに出ないだけで、米代表チームの一員であり続けるという考えからだ。

(写真はUSAの練習着のレブロン。練習で使うボールはもちろんFIBAのボール。背番号は、今は便宜的に#20からアルファベット順に割り当てられている。実際の背番号は大会ロスターが決定するまではわからないようだ)

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2006年7月18日 (火)

SPL(7) D・パーキンズ vs 田臥

P1140323s  "SPL(1) きょうの田臥(7/9)"の最後に、「楽しみにしていたことがあった」と書いたが、このとき楽しみにしていたのが田臥とドロン・パーキンズのマッチアップだった。パーキンズは日本のバスケットボールを見ている人なら知っているように、昨季スーパーリーグのトヨタでプレーしたPG(彼の活躍とその意味については、長年日本のバスケットボールを取材している小永吉さんのブログの記事がわかりやすかったので、読んでない方はぜひ読んでみてください)。
 日本で話題になったパーキンズのプレーをぜひ見てみたかったのと、そのパーキンズと田臥のマッチアップを見てみたかったのだ。しかし、7/9の緒戦では、パーキンズがDNP(出場時間なし)だったためにマッチアップは実現しなかった。

 それが実現したのは7/12の試合、パーキンズが1Q残り2分で先発のジョーダン・ファーマーと交代して出てきたとき。ちょうどフリースローで時計が止まっていたときで、田臥が何やらパーキンズに話しかけていた。実は、田臥はこの夏日本に帰国していた間にはトヨタでもトレーニングをしていたのだが、そのときにトヨタの選手たちから、サマーリーグでパーキンズに会ったらよろしく、と伝言を預かってきていたらしい。
 挨拶が終わったら、あとは勝負。二人がマッチアップしていたのは前半が約8分、後半が約12分と、かなり長かった。パーキンズがヘルプに出ていた田臥の隙をついてジャンプシュートを決め、田臥がドライブインから味方のダンクに繋がるアシストを出す。二人のやりあいとして見応えがあったのは、3Qと4Qの終わり。3Qは残り8.1秒にパーキンズが速攻で田臥をかわしてシュートを決めると、田臥がすぐに残り1.9秒で左45度から3ポイントを沈め返した。4Qは残り2分を切ってからパーキンズが3ポイントを決め、残り22.7秒で田臥が3ポイントのお返し。
 そのほかにも7/12の写真にもあるように、かなりフィジカルなポジション争いも見られた。あとから聞いたところ、パーキンズはレイカーズのトライアングル・オフェンスのシステムの制限の中で、それでも少しでもサイズのアドバンテージを生かすプレーをしようとオフェンスリバウンドに飛び込むなどフィジカルなプレーをしようとしていて、田臥もパーキンズがオフェンスリバウンドに飛び込む選手だと気づいてからは、それを阻止することを気にかけ、身体を張ってとめようとしていたらしい。

 二人とも、この試合ではチームに貢献する活躍をしていた。が、これはサマーリーグの1試合に過ぎない。二人とも目標はNBAのロスター入りで、その目標は一歩先にある。レイカーズとマブスのチーム状況を現実的に考えると、田臥がマブス、パーキンズがレイカーズのトレーニングキャンプに呼ばれる可能性は限りなく低いが、サマーリーグを見ているのは所属していたチームだけではない。近い将来、今度はNBAの舞台で二人のマッチアップを見ることができるのを楽しみにしたい。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年7月15日 (土)

SPL(6) きょうの田臥(7/15)

P1140493sMavs 120-Wizards 99
田臥
20分1秒
4pts (FG1/3, 3pts 0/1, FT 2/2)
3ast ・ 0reb ・ 2stl ・ 4TO


 田臥は2試合連続で先発。試合がはじまってすぐに、味方のジャンプシュートにつながるパスでアシスト。ルーズボールを拾って速攻から味方のシュートへ(ファウルされてシュートは外れたのでアシストは記録されず)。ドライブインからナイスパスで、これまた味方のフリースローに。速攻でオールコートのドリブルでレイアップに行ったところをファウルされてフリースローなど、いい感じで試合のリズムを作り出し、試合開始早々からマブスがリード。その後、いったん追いつかれたが、後半に入って再び引き離し、田臥がベンチに下がったあとも、順調に点差が広がり21点の大差で、サマーリーグ最終戦にしてようやくの初勝利をあげた。
 サマーリーグなので、チームの勝敗は気にせずに自分のプレーをすることに努めるといっていた田臥も、試合後には満足そうな笑顔で、「気にしないといっても、そこまで本当に気にしないわけじゃないですから」
 いやぁ、それにしても、緒戦を見たときは5戦連敗確実と思ったくらいのチームだったけれど、後半の3試合はチームとしてまとまってきたのが見ていてはっきりわかった。その3試合に貢献した田臥自身も、かなり手ごたえを感じたようだ。

 この試合、田臥は4つのターンオーバーを記録しているが、そのうち2つはオフェンスファウル。そして、もうひとつはいい感じで味方にパスをしたのに、味方の選手がポロリと取りこぼしたプレーで、なぜか田臥にターンオーバーがついてしまった。この選手がまた、手にバターを塗っているんじゃないかと思うくらい、ボールをポロポロ、ポロポロと落とす選手だったから、彼のキャッチミスで何本アシストが消えたことか。サマーリーグは記録が大事な舞台ではあるから、いつも以上にこういうことが気になるのだけれど、最後のところは、実際の試合を見てくれている人(スカウト)がいて、そういう人はわかってくれていると信じるしかない。

 サマーリーグが終わって、次の目標は秋のNBAトレーニングキャンプ。実際のプレーを見ることができない人たちにとっては、何回も同じことを繰り返しているように思えるかもしれないが、実際に見ていると、確実に前進していることがわかる。プレーした田臥選手自身にとっても、そしてそれを見せてもらった私にとっても、それを再確認したサマーリーグだった。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2006年7月14日 (金)

SPL(5) きょうの田臥(7/13)

P1140400s(マッチアップの相手は、グリズリーズの新人、カイル・ロウリー=ビラノバ大出身。写真には写っていないけれど、きょうからグリズリーズのもう一人の新人、ルディ・ゲイもプレーしていた)

Mavs 117-Grizzlies 121 (OT)
田臥 15分40秒
2pts(FG 0/0, FT 2/2) ・ 6ast ・ 1reb ・ 2stl ・ 2TO

 マブスのコーチ(※)いわく、きのうの試合後、ボックススコアを見て初めて田臥が40分以上プレーしたことに気づいたのだそうで、「サマーリーグは本当は一人の選手に40分もプレーさせるべきではないのに…」と反省していた。40分以上プレーさせるべきではない理由としてあげたのは、夏はまだみんな身体が最高のコンディションというわけではないし、あまり多くプレーさせると故障にも繋がるから、と。でも、田臥の場合はこのサマーリーグも勝負の場だから、コンディションは最高の状態に持ってきているわけで、あまり関係ないと思うんだけど。

 そんなわけできょうのグリズリーズ戦の田臥は、4試合目にして初めて先発起用されたものの、プレータイムはぐんと減って15分余り。…でも、あとからきょうのボックススコアを見たら、別の選手が40分超え、さらに40分をちょっと切るだけの選手が2人も…! まぁ、きょうはオーバータイムになったからその分の加算もあるけれど。田臥はといえば、4Qにベンチに下がる直前、左ヒップのところを痛そうに抑えていたのだが、本人いわく「つってしまいました」とのこと。オーバータイム前にはちょっと出たそうな感じで少し歩いて患部を試してみていたけれど、結局無理せず、大事をとって応援に徹していた。

 あさって15日のSPL最終戦出場については「大丈夫です!」とのこと。土曜で、しかも前の試合がレイカーズ戦だからかなり混むかも…。

 そういえば、SPL(3)の記事で、バックスのコーチ陣が試合を見に来ていると書いたのだけれど、その後、きのうときょうは姿が見えず。どうやらミルウォーキーに戻ってしまったようだ。ま、あとからDVDで試合はチェックするだろうけれど。
←しつこく書いておきますが、バックスの可能性(?)は、ポイントガードを探しているという以外、たいした根拠があるわけではないのであしからず。

※このSPLでマブスのヘッドコーチをしているのは、ふだんはマブスで選手育成を担当しているグレッグ・ドレイリング。カンサス大出身で、1985年の神戸ユニバーシアードで2位だった米代表チームの一員として来日したこともあるそうです。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2006年7月13日 (木)

SPL(4) きょうの田臥(7/12)

P1140327s (マッチアップの相手は昨季トヨタのドロン・パーキンズ=レイカーズで出場)

Mavs 87-Lakers 99
田臥 41分13秒
16pts(FG 6/14, 3pts 2/3, FT 2/2)
7ast ・ 3reb ・ 2stl ・ 1TO

試合は惜しくも負けたものの、田臥選手は大活躍!

 10日の試合で結果を出したので田臥が先発になることもあるかと思っていたら、1Qはベンチから。昨夜遅くまで試合があったレイカーズは、先発PGのジョーダン・ファーマーを休ませ、アンドリュー・バイナムも先発から外すなど、明らかに戦力ダウンしてきた。ナメラレタもんだと思ったけれど、前回対戦したときは28点差で負けたのだからしかたないか。でも、そんなレイカーズ相手にもマブスは出だしから8連続得点を決められて0対8。

 なんとか流れを変えたいコーチは、1Qが始まって4分もたたないうちに田臥を投入。出てすぐにいきなり、少しサイズがある相手PG(ナイル・マリー)にシュートをブロックされてしまったが、ドライブインからのパスや速い展開でボールをプッシュすることで、少しずつチームもペースを取り戻してきた。少しずつ点差は縮まりハーフタイムで40対46。田臥は1Qに出てからずっと出ずっぱりだった。

 後半はさすがに田臥がスタート。この頃から田臥はシュートも好調になってきて、3Qはノーミスで2点シュート×3本と3点シュート×1本、フリースロー2本。このフリースローは逆転のフリースローだった。それにしても、田臥は1Qの残り8分余りからでずっぱり。本当ならそろそろベンチで休みたいところだが、この流れだと田臥をベンチに下げたらたちまち再逆転されてしまいそうでコーチとしては躊躇するだろうなと思ったら、どうやらベンチではコーチと田臥の間で、「このままいけるか?」「1分か2分だけ休ませてもらえればあとはいけます」といった会話があったとか。そのリクエスト通りに4Qの頭に田臥はようやくベンチに下がって一息。3分ほど休んでいる間に6点リードが4点リードになったところで再び登場。しかし、その後いったんレイカーズが逆転すると、緊張の糸が切れたようにずるずると点差を広げられて最後は87対99の負け。

※パーキンズとのマッチアップについては後で、別エントリーで書きます。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2006年7月10日 (月)

SPL(3) きょうの田臥(7/10)

P1140089s (ちょっとぶれてますが、きょうの田臥選手の元気のいい様子がわかる写真なので…)

Mavs 82 - Grizzlies 113
田臥 24分47秒出場
5pts (FG 2/4、うち3pts 1/1) ・ 9ast ・ 3PF ・ 0TO

 きょうも2Q途中まで出番なし。しかも、相手の控えPGがサイズがあったためか、本来SGのJay Youngbloodのほうが先にPGとして出てくる。もしや、また後半まで出番がないのかと思っていた矢先、2Qの7分43秒に登場。 そのままハーフタイムまでプレーし、後半は3Qが始まってまもなく出番。そのまま後半半ばまでと、長いプレータイムをもらっていた。

 これは理由は2つ。1つはきのうの2番手PGだったセルビア人選手が、元々捻挫していたところをさらに痛めてチームを離れたこと。もうひとつは、2Qに出たとき、田臥選手が随所でいいプレーをしていたこと。さらに、おそらくコーチが思っていたほどディフェンス面でマイナスにならないことを示したこと。身長が低い田臥選手の場合、どうしてもコーチはミスマッチを恐れて起用場面を選んでしまう。そういった先入観に対して、田臥はコート上でマイナスよりもプラスのほうが大きいことを示していかなくてはいけない。これまでもそうしてきたし、この先、NBAを追いかけ続ける限りは、同じことを繰り返していかなくてはいけない。

 マッチアップした相手PGは昨季グリズリーズで16試合プレーしたアンソニー・ロバーソン、今年のドラフトでグリズリーズが1巡目で指名したカイル・ローリー、そして3年前のナゲッツのトレーニングキャンプのときから因縁の相手でもあるジュニア・ハリントン。交代で出てくるその3人に対して、田臥は一歩も引けをとっていなかった。

 残念ながら、両チームの力の差はかなり歴然としていて(※)、二晩続けての大差負けだったけれど。

※マブスはサマーリーグ出場のために2つチームを作っていて、田臥が所属しているのは、ドラフト指名選手がいないBチーム。98年のドラフト2巡目指名のベテラン、ジェラニー・マッコイと、バックスが今年2巡目指名したデビッド・ノエル以外はドラフトにもかからなかった選手ばかり。よ~く見ると、選手の大半は海外かテキサスの地元選手から構成されている。このサマーリーグ、5連敗しそうな気配…。

 ところでバックスの2巡目指名選手、ノエルがこのチームに混じっているのは、バックスは今年は独自のサマーリーグチームを作っていないため。去年の1巡目指名選手のボガットは世界選手権に備えてオーストラリア代表で練習中だし、今年は1巡目指名選手はいないから必要ないということなのだろう。とはいえ、ノエルにとってはサマーリーグの経験は重要。そこで、このマブスのBチームに彼だけ参加させてもらっているようだ。
 そんなわけで、このサマーリーグ期間中、バックスのHCのテリー・ストッツと、新しくアシスタントコーチになってバックスに戻ったラリー・クリスコビアックの二人が揃って、マブスの試合をコートサイド席からじっくり見ている。そしてそのバックス、TJフォードをトレードで出して以来、ポイントガードを探している。そんなこともあって、きょうはすぐ横で試合を見ているストッツとクリスコビアックの田臥のプレーに対する反応が気になってしまった。そういえば、クリスコビアックは昨季はミズーラ大のヘッドコーチをしていて、クリッパーズのエキジビションゲーム@ミズーラで田臥が大活躍した試合も見ている。もしかして、もしかしたら…?
 …と、これはまだブログでしか書けないくらいの先走り妄想にすぎないのであしからず。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

SPL(2) Japan connection

 2年くらい前から、SPL(Summer Pro League)でプレーする日本人選手が増えてきた。今年もエージェントチームでプレーした日本人が5人いた。そのほかにSPLのトライアウトを受けた日本人も何人かいたらしい。
 そういえば、今年SPLでプレーしている5人は偶然ながら、全員がそれぞれチームのトライアウトを受けるなど、SPLトライアウトを受けずに直接チームに入っていた。SPLトライアウトは300ドルだか350ドルだかの料金がかかるだけに、こうやって直接チームに入れれば金銭的には節約できる。ただしこれまでのアメリカでの経験などによるツテがなければ、直接チームに入るのも簡単ではない。


(注) 同じSPLで試合をしているが、エージェントチームとNBAチームはまったく別。今年NBAチームでプレーしている日本人は田臥、日本でプレーしていたアメリカ人もパーキンズだけ。そのほかの選手はエージェント・チームのメンバーとしての出場だ。同じ会場で、しかも続けて試合が行われているので混乱しがちだが、NBAチームとエージェントチームははまったく別のリーグの扱いで、NBAチームとエージェントチームが対戦することはなく、レベルも違う。エージェントチームのほうに、ボー・アウトローやペニー・ハーダウェイのようなNBAのベテラン選手が、夏のお楽しみで出場することはある。エージェントチームも決してレベルが低いわけではないが、NBAのサマーリーグに比べて組織プレーはあまり期待できず、選手個々の能力による試合の場と考えていたほうがいい。組織プレーで実力を発揮する日本人選手は、このSPLでアメリカ・バスケットボールの洗礼を受ける。

 このSPLはまた、日本のチーム(JBL, bjリーグ)が外国人選手をスカウトする場ともなっており、期間中は多くのコーチがここを訪れている。日本だけでなく、アジアでは韓国のスカウトもかなり熱心に毎日訪れていた。ヨーロッパのトップクラスはNBAサマーリーグのスカウティングをしているが、少し下のほうのリーグはエージェントチームのスカウトもしている。さらに、そういったチームに自分の契約選手を売り込むエージェントも大勢いる。さらに、審判にとってもトレーニングの場となっているので、審判のディレクターも審判の一挙一動をじっと見て、採点したりアドバイスしたりしている。エージェントチームの試合のとき、会場を見渡すと観客の8割くらいはそういった関係者だったりする。

◎今年のSPL(エージェントチーム)に参加した日本人選手と、昨季日本でプレーした選手(( )内は昨季の所属チーム)
Carson Buzz
栗原祐太、倉澤健二
P1130867s


Team Game

澤岻直人(アイシン)、ウィリアム・ピッペン(東京アパッチ)

    (ただしピッペンは途中でチームを離脱)
P1130920s_1


Hoosier Daddy

ジャック・ハートマン(大分ヒートデビルズ)
P1130869s_1
マット・ギャリソン、アントニ・ワイチ、佐藤公威(新潟アルビレックス)
P1140572s P1140583s

LA Stars
マット・ギャリソン、アントニ・ワイチ、佐藤公威(新潟アルビレックス)

(ギャリソンとワイチは二チーム掛け持ち。佐藤は終盤の数試合で両チームに合流)

Next Level Atheletes
岩佐潤
P1140452s_1

審判
大河原則人(bjリーグ)

 (一番上の写真の左側にも写ってます)
P1130836s

(7/18、写真を加え、文章を追加しました)

| | コメント (3) | トラックバック (1)

SPL(1) きょうの田臥(7/9)

 カリフォルニア州ロングビーチでのサマーリーグ(SPL)が8日から始まった。今年のSPLは、日本のバスケファンにとっては話題満載。ダラス・マベリックスで田臥勇太が出場しているのに加え、エージェント・チームでも日本人選手が4人プレー。さらに日本にゆかりがある選手も何人かいる。そして、審判キャンプのために渡米してきた大河原則人(bjリーグ審判)が数試合で笛も吹く。
 私もほぼ毎日通うと思うので、少しずつ書いていきます。

P1140037sMavs 69 - Lakers 97
 田臥 2分53秒・ 0pts (FG 0/1)・ 1ast・ 1to

 3年前、NBAへの挑戦を始めたときと同じマベリックスに戻ってのサマーリーグ緒戦。私自身、3年前を思い出しながら試合を見ていたら、田臥選手もベンチの上でやはり3年前を思い出していたらしい。
 そういえば、3年前も緒戦の相手はレイカーズだった。会場も同じロングビーチのピラミッド(ちなみに、これはロングビーチ・ジャム時代のホームコートでもある)。3年前とベンチのサイドも同じ。
 そして、もうひとつ同じだったのは前半に出番がなかったこと。3年前は3Q1分57秒でようやく出番だったけれど、きょうはさらに待つことしばし、4Qの残り3分8秒でようやく出番が回ってきた(ここから試合最後までプレーしたのに、なぜか公式スタッツではプレータイムは2分53秒になっていた。サマーリーグではこれくらいの誤差はよくあること)。
 試合に出るとすぐにパスをスティールされて速攻を食らってしまった。試合後、本人も「あのターンオーバーだけは気に入らないんです」と反省していた。とはいえ、それ以外は、とにかくサマーリーグでプレーできる楽しさを満喫したようで、ガチガチに上がっていた3年前とは違う自分を実感できたようだ。
 このサマーリーグ・チームのヘッドコーチをしているグレッグ・ドレイリングいわく、田臥の出番が少なかったのは、田臥はトライアウトも1日しか参加していなくてチームの流れにすぐに乗れないだろうという判断と、相手のレイカーズが大きくフィジカルなガードを使ってきたからで、明日はもう少しプレータイムは増えるだろうとのこと。

P1140064s  取材が終わったところで、近くにいた子供にサインを始めたら、めざとい子供のファンがスタンド上のほうから駆け寄ってきた。誰でもいいからサインをもらおうとしているのかと思いきや、「前にサンズでプレーしていたでしょ?」と、ちゃんと誰だかわかっているからすごい。「でも、そのあとに聞いてきたのは、『スティーブ・ナッシュはどうだった?』とか、そんなことばかりでしたけれどね」と田臥。でも、地元の子供たちから認知されているというのは選手としては嬉しかったようだ。まぁ、考えてみたらロングビーチはジャムの選手として2シーズンもプレーしたホームコートでもあるわけだけれど。

 実はきょうの試合では、ひとつとても楽しみにしていたことがあったのだけど、残念ながら実現せず。そのことについてはまたあとで書きます。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2006年6月 | トップページ | 2006年8月 »