« 2007年3月 | トップページ | 2007年5月 »

2007年4月の記事

2007年4月29日 (日)

PHILosophy(フィルの哲学)

P1120068s

 いいコーチたちからは、取材していて、なるほどと思わされるコメントが出てくることが多い。

 ロサンゼルス・レイカーズのフィル・ジャクソン。レイカーズはプレイオフ(1回戦)第2戦でフェニックス・サンズに大敗した後、ホームに戻っての第3戦ではエネルギー溢れたプレーで勝利。その翌日の練習後、ジャクソンは「なぜ選手たちがいつも第3戦のように全力でプレーできないのか、と思わないか」と聞かれ、次のように答えた。

「こういった試合では、選手が一生懸命プレーしたくないということはない。彼らは一生懸命プレーしている。問題は混乱だ。頭が混乱しているときは、正しいやり方でできないし、身体もそれに続いてしまう。だから、チームが何をしようとしているのか正確な知識を持つ必要がある。そうすれば、エネルギーも努力もすばらしいものになるだろう」

 こういった試合とは、プレイオフのように、誰もがモチベーションを高くもてるような試合のこと。

 そういう試合で選手のエネルギーが低く見えるときは、チームが何をやろうとしているのかわかっていなかったり、相手が予測しないことをしてきて対処方法がわからなかったり、そういったことで混乱が生じているからなのだ、というわけだ。理解できない選手の原因のこともあるだろうし、きちんとわかるように説明できないコーチ側が原因のこともあるだろう。あるいは、相手の作戦の変更に対応しきれていないことが原因のこともあるだろう。

 いずれにしても、ただ単に選手の怠惰を責め、「全力を出せ」「エネルギーが足りない」「もっと頑張れ」というのではなく、こうやって原因を明確にして対処すること、それもコーチの資質のひとつなのだと、あらためて気付かされたコメントだった。

(写真は去年1月撮影のものです)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年4月20日 (金)

ウ・ワ・サ

P1190690s Dリーグは現在、NBAより一足早くプレイオフの真っ最中。NBAとは違い、1試合勝ち抜きのトーナメントなので、どこが勝ち上がるかわからない。オマケに、レギュラーシーズンでいくら成績がよくても、プレイオフ直前になって中心選手がNBAチームからコールアップされたら戦力はがた落ち。そのあたりがマイナーリーグらしいというか…。

 残念ながら、今年も田臥勇太はプレイオフの戦いには参戦できなかった。去年は優勝チームに所属していたのに、シーズン終盤に故障でチームを離れることになり、今年は所属していたチームがプレイオフ出場権を勝ち取れず。そんなわけで、田臥の今シーズンは先週末で終了した(左の写真はシーズン最終戦。隣は元シラキュース大のジェリー・マクナマラ)

 田臥にとって今シーズンは、NBA挑戦のために4年前に渡米して以来、一番苦悩したシーズンだった。これまで何だかんだいって田臥は、彼のサイズを気にすることなく、むしろ持ち味を生かそうとしてくれるコーチに恵まれてきた。しかし、今シーズンのヘッドコーチ、ジム・ハリックは少し違った。最初から最後まで田臥のサイズ不足を気にしていた。

 シーズン中、田臥のプレータイムが極端に減ったとき、ハリックに田臥を出しやすいのはどういう状況なのか聞いたことがあった。すると、ハリックの答えは「チームがリードした場面」だった。田臥の持ち味は、リードを守るようなプレーよりも、試合の流れを変えるようなプレーだと思っていたから、かなり意外だった。彼の持ち味を理解していなかったのか、それともまったく信頼していなかったのか。両方かもしれない。長年大学のコーチだったからなのか、ミスに対して神経質だったのも影響していたかもしれない。

 田臥もそんな中でかなり悩んでいた。マイナーリーグでプレータイムがもらえないほど厳しいことはない。いろいろ気にしすぎていたのか、田臥らしいプレーが見られない試合もたくさんあった。

 しかしシーズン最後でふっきれたように攻めのバスケットボールをするようになって(このあたりの気持ちの変化は彼自身のブログにも書かれてます)、ようやく、彼らしい試合を見ることができた。ハリックがそうやってアグレッシブになった田臥のプレーについてどう思っていたかはわからないけれど、でも、田臥がNBAに上がるためにはああいうプレーをするしかない。昨シーズン、クリッパーズのトレーニングキャンプに参加したときだって、キャンプ終盤になればなるほどそういった思い切りのいいプレーをしていたから、クリッパーズは最後まで田臥を残すかどうか悩んだのだ。

 ところで、去年くらいから日本の人たちから「田臥はもう日本に帰ってくるんでしょう?」と言われることが増えた。田臥のNBA挑戦もそろそろ限界、諦めて日本に帰ってくるだろうと決め付けている人もいるようだ。そろそろ日本でプレーが見たいと願っている人もいるのだろう。実際に、田臥を勧誘したがっている日本のチームが複数あるという話も聞いた。

 シーズンを取材しているとまだ田臥の視線は日本に向いていないというのは感じた。日本代表を辞退したのもそのためだと理解していた。とはいえ、やはり本人の気持ちには本人にしかわからない。シーズン最終戦の翌日の取材で、そのことをズバリと田臥に聞いてみた(インタビューのうち、その部分だけを抜粋)。

──そろそろ日本に視線が向いたりということは?
「全然ないです」
──いくらお金を積まれても今は日本には行きたくない?

「行きたいとは思わないですね。お金じゃないですね、今は。というのは、(シーズン)最後は特になんですけれど、充実してできているっていうのもあって。あとは本当にメンタルの面もプレイの面も経験できていることがたくさんあって、それが自分にとってプラスになっていることなので。本当に成長しているなというのを感じるんですよね。それはこっちにいるからこそだと思う。だから、自然とこっちでやり続けるっていうメンタル(気持ち)になっています」
──噂では、いくつかのbjのチームやJBLのチームが(田臥選手を)欲しがっていると聞くのだけれど。
「欲しいと言ってくれていることは嬉しい」
──特に、今は日本のバスケ界が変わろうとしているときだから、余計にそういった期待があるのだと思うけれど…。
「まあ、でもこっちでやり続けて、そういう違ったやり方、違った形で貢献したいと思いますね」

 というわけで、田臥が来シーズンは日本でプレーするという噂は、単なるウワサ。まだ来シーズンもNBA挑戦が続きます。

--------
補足(4・27)
 このインタビューや、日本代表を今回も辞退したことだけ読むと、日本のバスケットボールにまったく興味ないように感じる人もいるかと思い、少しばかり補足。
 上のインタビューをしたのとはまた別の日、日本代表を辞退したことについて聞いたときに、田臥は「毎日のように代表のことは考えていますし、チャンスがあればと思うんですけれど…」と言っていた。日本から離れて暮らしたことがある人はわかるかと思うけれど、海外に住んでいても、いや、海外に住んでいるからこそ、日本のことは気になる。代表を辞退しているからといって、日本のリーグでプレーしていないからといって、日本のバスケットボールに関心がないわけではないのだ。

 田臥選手が日本代表辞退に至った心情については、25日に発売になった月刊バスケットボール6月号で取り上げていますので、興味がある方はそちらも読んでくださいね。

| | コメント (10) | トラックバック (0)

2007年4月19日 (木)

ユニフォーム

 間があいて、今さらの話になってしまったけれど、4/1の続き。コメント欄にも書いたように、ウォリアーズのユニフォームを着たのはウォリアーズと契約したから…ではなく、Dリーグが「NBAナイト」と称して、提携NBAチームのユニフォームを着る期間を設けたため。ベイカーズフィールド・ジャムは、提携チームのうち、ゴールデンステイト・ウォリアーズのユニフォームを着た。それがちょうど4/1、エイプリルフールの日だったので、ちょっと遊んでしまいました。だまされた方、いたら、ゴメンナサイ。

P1190618s_1  さて、ウォリアーズ のユニフォームを着たのはいいのだけれど、本物のような立派なユニフォームではないから、名前は縫い付けてあるわけではなく、貼り付けただけのもの。それもノリが弱かったのか、試合をしながら、アルファベットがペラペラとはがれてきてしまっている。田臥選手のは、どうやらウォームアップを脱いだときにはがれてしまったらしく、最初から一番最初の「T」がなかった。Tがないと、ちょっと、あんまりな単語になってしまう…。次の日の地元紙にも、「一番ユニークなスペルだったのは田臥勇太で、Tがウォームアップ中に落ちてしまったのか"Abuse"になっていた」と書かれていた。左の写真でもわかるように、一番右の「E」もプレーしているうちにとれてきた。 P1190626s_2

 結局、ハーフタイムに全部はがして、後半は名前なしでプレー(写真右)。このほうが中途半端にはがれているよりはまだマシだよね。

 試合後の田臥選手は、「モチベーション上がりますよね。着れた嬉しさじゃなくて、やっぱり本物を着たいと心底思いました」と言っていた。

 ちなみに、このユニフォームは最終戦のときに会場でオークションにかけられていたのだが、田臥のユニフォームはジャムの他のどの選手よりも高い1000ドルで落札されていた。落札したのは地元のアメリカ人ファン。小さいのにがんばる田臥はどこに行っても人気者。ベイカーズフィールドでも、毎試合、地元ファンの声援を受けていた。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年4月 1日 (日)

ウォリアーズ!?

P1190610sニュース速報

田臥勇太、ウォリーアーズと一日契約して、ジャズ戦に出場!? 

コメント欄も見てね。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

« 2007年3月 | トップページ | 2007年5月 »