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2007年8月の記事

2007年8月31日 (金)

アメリカ大陸予選(4) 二次ラウンド最終結果

■二次ラウンド最終日
  きのうの、二次ラウンド最終日の結果を書く前に、今回のアメリカ予選の結果が北京オリンピックにどう影響してくるかのおさらいを書いておこう。
* 決勝に進出した2チーム:オリンピック出場権を自動的に獲得
* 準決勝で敗れた2チームと二次ラウンド最終結果で5位だったチーム(準決勝に進まなかった中で一番成績がいいチーム)の計3チーム:来年のオリンピック前の世界予選出場権を獲得

 つまり、5位までに入ればオリンピック出場に望みを繋ぐことができる。たとえ準決勝に進む可能性がなくても、5位を狙う価値はあるというわけだ。

P1210830s_2  注目の3-6位争いの最初の試合、ブラジル対ウルグアイは、勝てば3位獲得、負ければ6位脱落の可能性大というブラジルが本気を出して34点の大差でウルグアイを一蹴、準決勝進出を決めた。ブラジルは、チームとして力を出し切れば、アルゼンンと互角の戦いができるだけのチームだと思うのだが、いいときと悪いときの波が激しい。果たして、準決勝ではどちらのブラジルが見られるだろうか。いいときのブラジルなら、アルゼンチンとの戦いは、この大会で一番面白い勝負となるはずだ。

 ウルグアイを一人で引っ張ってきたエスティバン・バティスタはさすがに疲れていた模様。それでも、カナダ対プエルトリコでカナダが勝てば、ウルグアイは5位で世界予選出場権を獲得できるとあって、次の試合、エンドラインの席から運命を見守っていた。まるで、4日前のプエルトリコのような他力本願の立場だ。

P1210922s  そのプエルトリコは、今度は自分たちが運命をコントロールする立場にあった。勝ったら4位で準決勝進出だが、負けたら7位に脱落で世界予選の出場権すら得られない。カナダは勝てば4位、負けても5位と、どちらにしても世界予選出場権は確保していた。その立場の差が試合に向ける気力の差になったのか、後半が始まってすぐにプエルトリコがカナダを突き放し、終盤のカナダの追い上げを受けながらも逃げ切り。予選落ち間際だったプエルトリコだが、二次ラウンドではまるで別チーム。アメリカに負けただけの3勝1敗で、準決勝進出の権利を勝ち取った。

P1210974s  全勝同士のアメリカ対アルゼンチンは、1Qで28対13と大差をつけたアメリカが危なげなく全勝をキープ。とはいえ、アルゼンチンも1Qを除いたら決して悪かったわけではない。1Q7分半でスコラが3ファウルのピンチだったが、そのスコラがベンチだった2Qを含め、2-4Qは身体能力では勝るアメリカ相手に、アルゼンチンらしい息のあったパスや相手の隙をうまく突いたプレーで得点をあげて互角の戦い。実際、2-4Qの得点だけ見ると両チーム同点だった。序盤の大量貯金がなかったら、アメリカも少し慌てるような試合となったかもしれない。両チームとも明日の準決勝に勝てばまた決勝で対戦することになるが、そうなったとき、アメリカはこの試合の2~4Qをビデオで見直して修正する必要がありそうだ。

■二次ラウンド最終成績
(成績は予選ウンドの結果も合算。ただし、予選ラウンドで脱落したチーム相手の勝敗は合算されない)

1位 アメリカ(7勝0敗)☆
2位 アルゼンチン(6勝1敗)☆
3位 ブラジル(4勝3敗)☆
4位 プエルトリコ(3勝4敗)☆
------------------------------
5位 カナダ(3勝4敗)※
------------------------------
6位 ウルグアイ(2勝5敗)
7位 メキシコ(2勝5敗)
8位 ベネズエラ(1勝6敗)

☆準決勝進出
  準決勝組み合わせ
   アルゼンチン対ブラジル
   アメリカ対プエルトリコ
※世界予選出場権獲得

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2007年8月30日 (木)

アメリカ大陸予選(3) 二次ラウンド最終日を前に。

■プエルトリコ、他力本願の生還
 予選ラウンド最終日の最終戦、アルゼンチン対パナマ戦は意外な展開になっていた。グループA全勝で1位のアルゼンチンが、グループ最下位候補のパナマに押されていたのだ。
 パナマはこの試合で負けると得失点差でグループA最下位が決定し、予選で敗退(脱落)となる。一方のアルゼンチンはグループAで唯一全勝しており、すでにグループ1位で2次ラウンド進出が決まっていた。
 そう考えると、確かにパナマのほうが切羽つまっていた。しかし、アルゼンチンも決して手を抜いていい試合というわけでもなかった。パナマに負けると、その黒星も2次ラウンドに持ち越しとなってしまうのだ。2次ラウンドでアメリカ、ブラジルとの対戦を残しているアルゼンチンにとっては、格下に負けることはあとあと命取りになりかねない。しかし連戦の疲れなのか、格下の相手で気が抜けたのか、アルゼンチンにいつものシャープさがない。死に物狂いでぶつかってくるパナマの勢いに負けていた。

 後半に入りパナマが逆転。スタンドのパナマ応援団が盛り上がる。アルゼンチン応援団もなんとか選手たちを盛り上げようと応援に力が入る。それぞれ歌を歌い、跳びはね、旗を振る。
P1210476s  と、ふとゴール裏を見ると、そこには試合をじっと見つめるプエルトリコの選手たちがいた。パナマの追い上げに、みんな一様に暗い表情。一次予選をすでに1勝3敗で終えていたプエルトリコは、アルゼンチンが勝てば二次ラウンドに進出できるが、パナマが勝てばここで大会終了という瀬戸際にあった。しかも、その運命の行方を自分たちで掴み取るのではなく、ただ見ているしかなかった。
 追いつ追われつの展開からパナマが再逆転し、アルゼンチンのエース、スコラが5ファウルで退場になった。アルゼンチンのピンチに再びゴール裏を見ると、カルロス・アロヨら、数人のプエルトリコ選手たちの姿がすでになくなっていた。諦めて帰途についたのか、見ていられなくなって席を立ったのか…。

 しかし、ここからはさすがアルゼンチンだった。最後の力を振り絞るように85-85の同点に追いつき、オーバータイム。オーバータイムに入ると一気にリードを取り、パナマを突き放した。盛り上がるアルゼンチン応援団。
P1210484s  …と、その応援団のうしろに、帰ったかと思ったアロヨたちプエルトリコの選手数名がいた。帰るつもりだったのが、オーバータイムになり、アルゼンチン応援団といっしょに応援したい気分で移動してきたのだろう。アルゼンチン勝利とともに、パナマの予選敗退とプエルトリコの二次ラウンド進出が決まった。プエルトリコの選手たちの顔に笑顔が戻った。プエルトリコからすると、まさに命拾いだった。

■ブラジル、プエルトリコ戦でまさかの大敗
 翌日、二次ラウンドの初日。前日のアルゼンチンの勝利で生き延びたプエルトリコの対戦相手は、グループB2位で、今大会でアメリカに次ぐ前評判のブラジル。しかし、試合の勝敗は前日までの試合ぶりや、ましてや前評判で決まるのではない。一度は他のチームに託さなくてはいけなかった運命を、二次ラウンド進出によって再び自分たちの手に取り戻したプエルトリコは、これ以上失うものがないと吹っ切ったかのようなアグレッシブなプレーで攻める。それがことごとく決まる。まるで予選ラウンドとは別チームのようだ。逆にブラジルは、まったいいところがない。二次ラウンド進出で気が抜けてしまったのか。前日のアメリカ戦を終えほっとしてしまったのか。

P1210518s  結局、4Qにはその点差が20点に広がり、会場にプレルトリコファンのオレー・オレオレオレ~が響き渡った。97-75でプエルトリコの勝ち! 18時間前には、このコートで行われる試合を見るしかなく、これ以上試合をできないのだろうかと悔しい思いを味わっていたプエルトリコが、首の皮一枚で2次ラウンドに進出し、ブラジルを倒す金星。前日、オーバータイムになる前にパナマが1本シュートを決めていたらプエリトリコはこの場にいなかったのだから、勝負のアヤは面白い。

■アルゼンチンとブラジルの差
P1210657s  9日間で8試合(予選ラウンド&二次ラウンド)という長丁場で過酷な戦いでは、全部の試合で最高の試合をすることは難しい。アルゼンチンは最高の試合ができなかった日に、それでも勝負をもぎ取り、ブラジルは同じように調子がでないこの日、格下だと安心したのかプエルトリコに完敗した。これが、今の両チームの力の差を表しているのかもしれない。

 この記事の下書きをしたまま数日が過ぎる間に、二次ラウンドはさらに進んだ。二次ラウンド3日目(8/29)、ブラジルとアルゼンチンの直接対戦があった。準決勝進出を決めるためにもこの試合にぜひ勝ちたいブラジルと、すでに準決勝進出を決めて余裕のアルゼンチン。最初は勝ちたい気持ちが強いブラジルが大量にリードを取った。しかし、アルゼンチンも勝負を捨てることはしなかった。少しずつ、少しずつ点差を詰め、オーバータイムの末に逆転勝ち。代表としてベストメンバーではないとはいえ、このアルゼンチンは勝負強い。
 負けたブラジルは、きょうの二次ラウンド最終戦、対ウルグアイが絶対に負けられない試合になってしまった。ウルグアイに負けると、他の試合結果によっては準決勝進出できないどころか、世界予選の出場権(3-5位に与えられる)すら取れない可能性も出てきたからだ。果たして、ブラジルは絶対に落とせない試合で勝負強さを見せることができるだろうか。
 一方、ぎりぎりで二次ラウンドに進んだプエルトリコは、二次ラウンド最終戦を前に、まだ準決勝進出の可能性を残している。勝てば準決勝進出決定。他の関係国の勝敗によっては第3シードの可能性もあるのだから、やはり勝負は最後まで諦めてはいけないのだ。たとえ、他力本願をしなくてはいけなくても。

■二次ラウンド最終日、注目の組み合わせ
 注目は2試合目のブラジル対ウルグアイ(米西海岸時間午後4時半~)、3試合目のプエルトリコ対カナダ(米西海岸時間午後6時半~)。
 現在、この4チームで3-6位争いをしているだけに、どのチームも負けられない。3、4位のチームは準決勝に進み、5位のチームは世界予選出場権を獲得。6位はオリンピック出場の可能性が完全に消えるという、天国と地獄の2戦だ。

 二次ラウンド最終戦は全勝同士、アメリカ対アルゼンチン(米西海岸時間午後9時~)。第1シードをかけた争いではあるが、アルゼンチンにとっては、勝っても負けても(二次ラウンドまでの目標だった)準決勝でアメリカとの対戦を避けることが確定していることもあって、絶対に勝たなくてはいけない試合というわけではない。しかも、初日が休みだったアルゼンチンにとっては8日連続で試合の8日目。かなり疲れがあるはずだ。それよりも、彼らの照準は9/1の準決勝に向いている。
 その意味では、この試合の勝ち負けは両チームにとってはさして大きな意味はなく、お互いに、ただただ意地をかけた試合にすぎない。この組み合わせが決勝戦の組み合わせとなる可能性が高く、その前哨戦でもある。

アメリカ大陸予選公式サイト

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2007年8月26日 (日)

アメリカ大陸予選(2) 大会中のBirthday Boys

 アメリカ大陸予選はきょう(8/26)で予選ラウンドが終了した。きょうは、その予選ラウンド中に誕生日を迎えた2人のアメリカ代表選手の話(予選ラウンドの成績と、二次ラウンド進出チームはこの記事の最後に掲載)。

P1210331s  一人は8/23に29歳の誕生日を迎えたコービー・ブライアント。予選ラウンド2日目、対USバージン諸島戦の日だった。

 ラスベガスはレイカーズが毎年プレシーズン試合を開催していることもあって、レイカーズ・ファンが多い街。それだけに、スーパースターだらけのアメリカ代表の中でもコービーに対する声援が一番多い。

 ちなみに二番目に多くの声援を受けているのがアマレ・スタッドマイヤー。フェニックスもラスベガスに近く、毎年、レイカーズのプレシーズン試合@ラスベガスの対戦相手だから…かな。そして、唯一ブーイングを受けているのはコーチK。これは、アンチ・デュークの大学バスケファンがそれだけ多いからだ。7月の青白試合のときにはJJレディックもブーイングを受けていた。

 そんなわけで、この日のスタンドにも、きょうがコービーも誕生日だと知っていてプラカードを持ってきたり祝福の声援をかけるファンが大勢いた。それだけならNBAの試合でもよく見かける光景で珍しくも何ともないのだが、3Q、コービーがフリースロー・ラインに立って、まわりの観客が静かになったとき、コービー・ファンの一団(4、5人の男性ファン)がいきなり、♪Happy Birthday to you~♪と歌いだした。そして、最後には会場全体がいっしょになって♪Happy Birthday, dear Kobe♪の合唱。こんな光景は初めて見た。緊迫した試合ではありえない光景。試合開始と同時に勝敗ば決したようなこの試合だからありえたことかも。
 コービーがさすがだったのは、そんな想定外のことをされても集中力を乱されることもなく、きちんと集中して2本のフリースローを沈めたこと。そして、フリースローを2本とも決めたあとに、最初に歌いだしたファンに向かって手をあげて、Thank you と感謝していたから、歌ったファンもファン冥利につきたのではないだろうか。
 試合後に、コービーに、過去にフリースローラインでHappy Birthday の歌を歌ってもらったことがあったか聞いたところ、「いや、これが初めて。だって誕生日に試合があったのも初めてだからね」とのこと。言われてみれば確かに、米代表としてプレーするのが初めてのコービーにとって、これまで誕生日は夏のオフの間のイベントだったわけだ。

P1210268s_2  そしてもう一人、その翌日の8/24に28歳になったのはマイケル・レッド。8/24はアメリカは試合がなく、練習も休みで完全オフ日だったので、レッドはゴルフをして誕生日を過ごしたらしい。
 レッドはこの代表チームではコービーのバックアップ(控え)。コービーがアグレッシブなディフェンスでファウルがかさむと、かわりにレッドが入ってきて3ポイントを降らせるという、なかなか絶妙なコンビだ(いっしょにプレーするわけではないけれど)。
 レッドのすばやいリリースからの3ポイントは、今回のアメリカ・チームの大きな武器となっていて予選ラウンド最初の2試合では、カメロと並んでチーム最多得点(17点、22点)をあげている。22点の試合は、いってみれば誕生日前夜祭だったというわけだ。みんな、コービーの誕生日に注目していたから、実はレッドも誕生日前夜だったということに気付いていた人がほとんどいなかったというのも、なんとなく彼らしい。

 この大会中に誕生日を迎える選手はこの2人のほかに、アルゼンチンのカルロス・デルフィーノ(トロント・ラプターズ)(8/29)、ウルグアイのエステバン・バティスタ(アトランタ・ホークスFA)(9/2)。ウルグアイが9/2(決勝と3位決定戦)に試合をすることができるかどうかはまだわからないが、アルゼンチンは確実に8/29に試合がある。しかも注目のブラジル戦!だ。

■二次ラウンド進出チーム決定
 予選ラウンド(グループラウンド)の日程がすべて終了、二次ラウンドに進出する8チームが決まった。予選ラウンド最終戦、パナマ対アルゼンチンは、パナマにとって勝てば二次進出、負ければ大会終わりという瀬戸際の試合。一時は勝利が目の前に見えるほど粘ったのだが、オーバータイムで力尽きた。

◎予選ラウンド成績
 グループA
  アルゼンチン(4勝0敗)
  ウルグアイ(3勝1敗)
  プエルトリコ(1勝3敗)※
  メキシコ(1勝3敗)※
  パナマ(1勝3敗)※→二次ラウンド進出ならず
※3チーム同成績のときのタイブレーカー(該当チーム間の得失点差)により、パナマは二次ラウンド進出ならず。

 グループB
  アメリカ(4勝0敗)
  ブラジル(3勝1敗)
  カナダ(2勝2敗)
  ベネズエラ(1勝3敗)
  バージン諸島(0勝4敗)→二次ラウンド進出ならず。

◎二次ラウンド
 パナマとバージン諸島を除く8ヶ国が進出、それぞれ、自分が所属していないグループの4ヶ国と対戦する。予選ラウンドの成績は、脱落したパナマとバージン諸島との対戦成績は省いて二次予選に持ち越しとなる。
 二次予選はどの国も、明日から4日間の連戦。予選ラウンドはそれぞれ1日ずつ休みがあったのだが、休みが初日だったアルゼンチンはなんと8連戦! 選手層の厚さ、選手起用の仕方も勝敗に大きく影響してくる。   

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2007年8月25日 (土)

アメリカ大陸予選(1) 序盤戦の印象

P1210246s  ラスベガスでアメリカ大陸予選が始まっている。きょう(8/25)までで全勝はアメリカ、ブラジル、アルゼンチンの3チーム。明日の予選ラウンド最終日、アメリカとブラジルが対戦するので、どちらかに初黒星がつくことになる。

■全勝3チーム
 ここまで見たところでは、全勝チームの中でもアメリカが頭ひとつ抜けていて、その次がアルゼンチン。期待していたブラジルはここまで全勝の割には少し危なっかしいというか、波があるチームという印象。

 ブラジルは2002年の世界選手権のときから、次世代のアルゼンチンと言われていたこともあって、こちらもアルゼンチンを基準として、もしかしたら過剰な期待してしまっているのかもしれないが、実際は、まだ組織力の面でアルゼンチンには程遠い。まぁ、長丁場の大会の場合、大会の前半でバラバラに見えたチームも、後半になって勢いに乗ってまとまってくることもあるので、そうなることに期待。
 逆にアルゼンチンは、今回はジノビリもノシオニもオベルトもいないチームで、かなり厳しい戦いになるのではないかと思っていたのだけれど、思っていた以上にいいチーム。何がすごいって、これだけ選手が入れ替わっているのに戦い方が変わらないっていうのがすごい。アルゼンチン・バスケットボールというブランドがしっかりできあがっていて、それを各年代で同じようにやっているから、選手が変わっても同じスタイルでやっていけるのだそうだ。ジノビリがいない分、組織力が通じなかったときにどうするのかが唯一の不安点。それだけにアメリカ戦は厳しいのではないかと思うが、この大会は2位までに入ればオリンピック出場権を取れるので、優勝することよりも決勝戦に進むことが目標。そのためには準決勝でどこと当たるのかが大事。アメリカと反対側の山の準決勝がこの大会で一番注目の試合となる。
 そして、今年のアメリカ代表。この数年の代表チームの中では最も安定していて、最もバランスが取れたチーム。このチームなら今回のアメリカ予選では敵なしではないだろうか。いい勝負になる可能性がありそうなのはアルゼンチンくらい。明日のブラジル戦もそういう戦いになってほしいものだけれど、ブラジルのここまでの戦いを見る限りは、前半だけでも接戦になったら(ブラジルにとって)上出来だと思う。

■混戦のグループA
 グループAはウルグアイの健闘もあって、トップのアルゼンチンを除いた4チームが混戦状態になっている。ウルグアイはきょうの試合ではプエルトリコ相手に一時は19点差で負けていたのだが、3点差で逆転勝ちして2勝1敗。
 負けたプエルトリコは、今大会でやや期待はずれのチーム。万がいち、明日の試合でパナマがアルゼンチンに勝ったら、グループ最下位で予選ラウンドで脱落してしまう。その可能性はかなり低いので、たぶん二次ラウンドには進むと思うけれど。
 明日、ウルグアイと対戦するメキシコもやや期待外れ。2年前、世界選手権前年の予選でパナマを率いて世界選手権出場権を獲得したノーラン・リチャードソンをヘッドコーチに迎え、確かにハマレば面白いチームにはなってきているのだけど、リチャードソン古巣のパナマに5点差で負けて、現在1勝2敗。

■大会の方式
 予選ラウンドと二次ラウンドで各チーム8試合を戦い(予選ラウンドが終わった段階で2チームが落ちる)、その成績で上位4チームが準決勝進出。だから、予選ラウンドの成績も重要になってくる。

◎予選ラウンド(8/22-8/26)
出場10チームを2つのグループに分け、グループ別に予選ラウンド(各チーム4試合ずつ)。→各グループ1チームずつが落ちて、上位4チームずつの8チームが2次ラウンド進出。
◎2次ラウンド(8/27-30)
残った8チームが、それぞれまだ対戦していない(予選ラウンドで逆グループだった)4チームと対戦。→予選ラウンド+2次ラウンドの成績で上位4チームが準決勝に進出。
◎準決勝(9/1)
◎決勝、3位決定戦(9/2)

決勝に進んだ2チームは自動的に北京五輪の出場権を獲得、3-5位のチームは来年の世界予選の出場権を獲得する。

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2007年8月16日 (木)

キャプテンの言葉

 また間があいてしまいました。そろそろアメリカでの取材ネタに戻ろうと思うのですが、その前にあと1回だけ徳島のアジア予選関連の記事にお付き合いください。

 というのも、ぜひ紹介したいというメールが届いたから。テレビ中継の仕事で徳島に行っていたSさんからです。「仕事の合間に偶然、佐古キャプテンのキャプテンシーにふれることができたので…」と、現場の様子を書いてくださったのですが、これが現場の様子が伝わるいい内容で、私一人で読むのももったいないと思い、Sさんに了解を得て、ここに掲載させていただこうと思います。

 元はメールで、個人的な話も混じっていましたので、最初と最後を省略し、文章も若干編集させていただきました。

---以下、Sさんのメールより抜粋---

 徳島に到着してみると、1500人のボランティアが大活躍の会場”アスティ徳島”。トランシーバーを持った地元の運営関係者が「ほじゃけんど(徳島弁)カタールの選手のバスが先に着きよるけん、はよロッカールームあけるんでよ…!」と奮闘される姿はたくましく、我々放送側も「アジア各局へいい競技映像を届けるぞ!」と気合を入れました。

 大会3日目、一次予選突破までの日本の快進撃は会場を大いに盛り上げました。特に桜井、川村の伸び伸びしたプレーと、青野&JRの高さ、折茂&佐古の一段違う試合勘をみていると「おっ、これは…モントリオール以来の…!」と思わせました。

 ところがその後二次でカザフスタンに負け、翌日の徳島新聞には「五輪黄信号」の見出し。この敗戦でぐらついたまま韓国戦へ…。あっという間に生気を失っていく日本代表をアスティ徳島の観衆は悲痛な思いで応援していました。

 韓国に負けた後、他力本願でも五輪への望みをつなげる為、韓国がカザフに勝ってくれることを祈っていましたがそれも叶わず、日本代表は五輪行きの可能性を完全に断たれながらもヨルダン戦のために会場入りすることになりました。

「最悪のシナリオやなぁ~」
 中継ブースからもそんな声がもれる中、前の試合のハイライトを送出し終えて、通路に出ると、日本代表が階段から降りてくるではありませんか。選手が通るため廊下を関係者がふさいでしまったので、学生ボランティアの横で代表選手が通り過ぎるのを待つことにしました。

 通り過ぎていく日本代表は当然のことながら暗い表情…。顔を上げる選手は一人もおらず、高校生のボランティアがかける「頑張ってください」の声に反応できる選手はいませんでした。後悔、ショック、喪失感、恥ずかしさ…。選手の胸にあったものは語れませんが、傍目にも「こんなモチベーションでプレーしたら怪我するんじゃないか」という落ち込み様でした。

 扉の向こうはお客さんの待つアリーナ、というスペースで荷物を置いたまま顔があがらない選手達。…とその時、奥の方から声が聞こえてきました。

「俺たちは負けた。結果は出た。でも今やるか、やらないかは別のこと。そこでやらない奴はチームに戻ってもやらない。俺はやる。後はそれぞれが考えろ。このチームは闘う集団として始まった。最後まで闘う集団として終わろう」

 佐古キャプテンの求めた円陣に皆が「おう」と声を一つにして日本代表はアリーナへの扉へ走りでていきました。柏木が頬を叩いて、竹内公輔が自分を確認するようにその場でジャンプして顔をあげて行きました。

 結果はどうあれ、日本代表は一つのチームになっていたんだなぁと改めて感じさせられました。韓国や中国、そして今回優勝したイランに比べれば勝負強さや成熟度が何十年分も違うかもしれません。でもいつか五輪に出場すべく、日本がどこかから始めないといけないのなら、こういうチームから始まって欲しいと思わされました。

(以下略)

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2007年8月 4日 (土)

6年後の“カタールの少年”

 引き続き、徳島で行われているアジア大会関連の話。といっても、私はアメリカで毎日インターネットで結果を追っているだけで、現地で取材しているわけではないので、また出場選手の思い出話です。
 日本は残念ながら決勝トーナメントに進出ならず、オリンピック出場権を逃してしまいました。すごく残念な気持ちとともに、個人的には思うことはいろいろありますが、現場で取材しているわけではないので、きょうはその気持ちは書かないでおきます。
 …と言いつつ、ひとつだけ。Basketball-zineの小永吉さんのブログ(Live Basketball)の8/3の3本(「日本の北京行きがなくなった長い1日(1) (2) (3)をぜひ読んでみてください(このブログをBasketball-zineのほうで読んでくださっている方はすでにチェック済みだと思いますが、ココログのほうで読んでくれている方のためにリンクしておきます)。
 特に(3)の佐古選手の言葉には考えさせられました。今大会、佐古選手は必ずしもプレー面で大活躍というわけではなかったかもしれませんが、こういう姿勢でチームを率いていたことだけで佐古選手が代表に入っていた意味があったのだろうと思います。去年までの代表ヘッドコーチ、パブリセビッチ氏が教えてくれたことを今後に伝えていかなくてはいけないのと同じように、パブリセビッチ氏以前の日本代表が経験し、学んだことも引き継いでいってほしい。何年かたって、今の若手選手がこのときの気持ち、このときの佐古選手の言葉を思い出して厳しい局面を乗り切れるときがやってくるだろうと信じてます。

Youngmen010811bs_2   さて、そんな日本代表の大会最終戦(7-8位決定戦)は8/5(日本ではすでにきょうですね)の対カタール。日本代表のことを考えていたら、ふと6年前のヤングメン世界選手権のことを思い出して、当時のscrapbookを読み返していたのですが、そこで一人のカタールの少年について書いていました。当時15歳のバクル・モハメッド少年(左の写真は2001年ヤングメンの記者会見で撮影)。
 ヤングメン(U21)の大会とはいえ、さすがに15歳は大会最年少。1986年生まれなので、日本代表では川村選手と同年代です。川村選手が6年前に田臥選手らといっしょにヤングメン代表に入っていたと考えると、どれだけ若かったかが実感できるでしょうか。
 さっそく今大会のカタール代表ロスターを確認すると、モハメッド少年…ではなくモハメッド青年の名前もありました。背番号13番。今大会のこれまでの試合のボックスをチェックすると、ほとんどの試合でスタメンとして起用されていますね。ポイントゲッターというわけではないようだけど中心選手の一人のようです(それにしても、6年前と登録身長が変わってない。あのとき、登録身長よりすでに2cm伸びたと言っていたのに(苦笑))。
 
モハメッド選手、今はどんなプレーをするのでしょうか。あの当時のふてぶてしくもあり、それでいてシャイな少年が6年後にどんな選手になっているのか見てみたかったな~。現地やテレビで観戦される方、ぜひ日本代表とともに、モハメッド青年についても感想聞かせてくださいね。

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