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2008年7月の記事

2008年7月18日 (金)

コービー・バスケットボールアカデミー

P1270764s  夏にキャンプで技を磨くのは、当然ながら大人、プロ選手ばかりではない。
 7月上旬にはLAのロヨラメリーモント大で、コービー・ブライアント主催のバスケットボール・アカデミー(キャンプ)が行われた。対象は8歳~18歳。あえて「アカデミー」と名前をつけているだけあって、このキャンプ、なんとトライアングル・オフェンス、プリンストン・オフェンス、フレックス・オフェンスを教えるというのだ。
P1270783s_2  プロでも混乱するようなフォーメーションを子供たちに教えて大丈夫なのだろうかと思うけれど、コービーは「それが、キャンプが終わる頃にはけっこうサマになっているんだよ」と話していた。残念ながら取材に行った時間にはフォーメーションまで教えていなかったので、どうやって教えているのかは確認できず。
 コービーは、お父さんがプロ選手だっただけに、子供の頃にもよくキャンプに参加していたらしいが、そういう機会には、必ずNBA選手にチャレンジするような子供だったらしい。「でも、彼らに勝とうと思って戦いを挑んでいたわけじゃないんだ。彼らから学ぼうと思っていた。学ぶには対戦してみるのが一番いい方法だからね」

P1270762s_2 このキャンプについて詳しく知りたい人はコービーの公式サイトをチェック。今年は終わったけれど、同じようなキャンプは来年もまた開催されるはず。

(会場の外にはこんな車が停まっていた。コービーのスポンサー、ビタミンウォーターの宣伝カー)

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2008年7月16日 (水)

適応する力

 取材したことを雑誌記事の予告編のつもりで随時アップしていくつもりだったのが、結局それどころでなくなってしまい、10日ほど更新が途絶えてしまった。こうなったら、この間のことは後まわしと開き直って、まずは本当に予告編の写真を。この話が雑誌に掲載されるのは少し先、8月売りの月刊バスケットボールの予定です。

P1280084s_2  このサイズだとわかりづらいかな(コンピューターから見ている人は、クリックするともう少し大きくなります)。写真の右のほうに、日本のバスケファンなら見覚えがある姿があるはず。そして、その横にはNBAファンなら見覚えがある姿も。ヒントは壁にかかっているバナー。月曜の写真です。

 種明かしは最後に。その前に、この2週間くらいの間で感じたことをひとつ。
 この夏、代表活動がないこともあって、日本人選手が何人かアメリカに出てきて、いろいろなところでバスケットボールをしている。寄せ集めのチームで、それぞれがアピールしようとしている中で、どうやって自分の持ち味を見せるのか。そういう経験って、実はすごく大事だと思うのだ。
 海を越えたこっち(アメリカ)から日本のバスケを見ていて思うのは、日本人選手の多くは、いつも同じチームで、いつも気心が知れたチームメイト同士、いつもきっちりと決められたフォーメーションの中で、整えられた環境の中でプレーしているということ。そうしないといけないという切迫感まであるような感じを受ける。夏のオフシーズンの間も何ヶ月もチーム練習を続け、確かにチームの連携はよくなるのかもしれない。でも、そうすることで、そういう環境でないと力を発揮できないようになってきているんじゃないだろうか。違う環境に適応する力が弱くなっているんじゃないだろうか。
 今回、日本人選手たちはボールの違いに慣れなかったり、英語がわからなくてコーチの指示がわからずに不安なままプレーしたり、チームメイトがパスをくれなくて思ったようなプレーができなかったり、相手の身体の大きさに戸惑ったりという経験していた。そういったいつもと違う環境、状況になったとき、すぐに力を出し切れないのは誰でもあること。大事なのは、そういった新しい環境にどれだけ早く適応することができるのかだと思うのだ。数日とかではなく、数時間、場合によっては数十分という単位で。
 これって、実は日本代表として海外に出たときにも役に立つ能力だと思う。海外の笛、海外のコート、相手チームに喝采を送る観客という、いつもと違う環境の中で、どれだけいつもの力が出せるのか。
 個人で海外に出てみると、そういう能力は自然と磨かれる。…というよりも、そういう能力がないと脱落していくような環境でもある。でも、必ずしも海外に出ないとそういう経験ができないわけでもないはず。
 そういえば、今回Dリーグのプレドラフトキャンプに参加した栗原祐太選手は、以前、「ストリートバスケットボールの中に自分が足りないもの、学ぶべきことがある」ということを言っていたけれど、それもひとつのやり方。「そんなところでやったことがない」と敬遠するのではなく、もっといろんな環境に飛び込んでほしいなと思うのだ。
(そんな話を、写真の選手ともしました)

P1280091s  さて。例によって、ピントが甘い写真ですみません。速攻からのドライブインをしてきているのは、UCLA出身、現レイカーズのポイントガード、ジョーダン・ファーマー。それをディフェンスしようとしているのは…そう、北海道レラカムイの桜井良太選手です。UCLAのジムでのピックアップゲームの一場面。竹内譲次選手も、アトランタやLAの別の場所で、こうやってNBAやNCAA選手に混じってピックアップゲームをして、アメリカを身体で感じたと言っていた。
P1280099s  ちなみに、写真を撮ることに必死だった私は、このあとどうなったのかを全然覚えていない(我ながらレポーター失格…)。たぶん、ファーマーが普通にレイアップを決めたんだと思うけれど…。ピックアップゲームで体当たりのブロックをするわけにもいかないしね。桜井選手に聞いたところ、本人も全然覚えていないらしい。…というか、これまでNBAをあまり見なかったという桜井選手、ジョーダン・ファーマーのこともあまり知らなかったというから、この場面でも相手がNBA選手だと気づいていなかったかも?
(正面からの写真が一枚もなかったので、最後に一枚。影ができてしまった失敗ショットでスミマセン)

【追記】
 日本では情報の先走り、混乱があるようなので、念のためにあらためて書いておくと、桜井選手が今回参加したのは、レイカーズのサマーリーグ前の練習(ワークアウト兼トライアウト)。結局、サマーリーグに行く前にカットされている。
 そして、このワークアウトに参加できたのも、某新聞に載ったように、「フィル・ジャクソンが水面下でオファーを出した」わけではない。レイカーズのスカウトの目に留まったというわけでもなく、はっきり言ってしまうと桜井選手自身の能力が認められたというよりは、間に入ってくれた人の推薦があったから参加できただけのこと。
 もっとも、当の桜井選手はそのあたりの現実はよく理解しているようで(あまり記事とか、まわりの評判とかは気にしないタイプらしい)、むしろ、今年はそこまでできるとは思っていなかったらしく、レイカーズの(サマーリーグの)トライアウトに参加できたことに驚いていたくらい。
 そんな話をしたときに桜井選手にも言ったのだけど、こういうチャンスって実は滅多に回ってくるものではない。挑戦一年目の今回参加できたからといって、次も同じチャンスをもらえるとは限らない。むしろ、最初の挑戦でダメと判断されてしまったら、二度とチャンスは巡ってこないことだってありえる。だからこそ、桜井選手にも、他の選手にも、こういう一回一回の挑戦を、二度と巡ってこないチャンスだと思って取り組んでほしい。そして、こういうチャンスをもらえたことがスゴイのではなく、この先、どれだけこの経験を生かして成長できるかで、選手としての真価が問われるのだということも忘れないで欲しいと思う。
 きのう話を聞いた感じでは、そのあたり、桜井選手はしっかり理解しているようだったので、次にまたアメリカで取材できる機会を楽しみに待つことにします。

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2008年7月 4日 (金)

Red-eyeでDリーグ・プレドラフトキャンプへ

 "Red-Eye flight"の意味、わかりますか? 直訳して赤い目のフライト、つまり飛行機の夜行便のこと。アメリカ大陸は広く時差もあるので、一日を有効に使うために、西→東の移動のときにはよく使っている(余談だが、東→西のred-eyeはない)。
 今回はred-Eyeを使わないとこの取材はできなかった。アメリカ代表の練習&取材がラスベガス時間の午後に行われ、翌日にアトランタ郊外で朝9時過ぎから3時半までDリーグのプレドラフトキャンプ。この両方を取材するには、アメリカ代表を取材したあと、数時間ラスベガスで時間をつぶし、夜中発の夜行便で出発するしかなかったのだ。それでも、時差もあるから、シカゴ乗換えをしてアトランタに到着したのは翌、6/29の朝9時半(アトランタ時間)。そこからレンタカーをかりて、1時間弱のドライブをして会場に到着したのは11時過ぎ。本当は9時半~11時の時間帯で、日本人4選手それぞれのチームの試合が予定されていると聞いていたので、できれば最後数分だけでも見たかったのだけれど、やっぱり無理だった。あとは午後にそれぞれ、最後の1試合がある。そのために大陸横断してきたようなものなのだ。

 プレドラフトキャンプとは、言ってみればDリーグと契約=ドラフト候補選手となるために目に留めてもらうためのキャンプ。大学時代に強豪校で活躍したり、NBAのサマーリーグ、トレーニングキャンプに出る選手はこのキャンプに参加しなくてもスカウティングされているので、アメリカ人の参加選手には、NCAAのD2、D3や、あるいは短大しか行っていない選手も多い。出身大学でN/A(該当なし)となっている選手も何人もいたが、おそらく学力などいろいろな理由で大学まで行かなかった選手なのだろう。18、19歳の選手も4人ほどいた。
 それでも、このDリーグのプレドラフトキャンプは申し込んだ全員が参加できるのではなく、申請者のうち200人を越えた分は経歴を見てカットというやり方を取っているので、とんでもない素人選手は入っていない(マイナーリーグのトライアウトだと、ピックアップゲームだとおミソになりそうなくらいのへたっぴ選手が混じっていることもあるのだ)。今年は260人の申請があったというから、60人が書類でカットされたことになる。実際、大学時代は無名でも、マイナーリーグで経験を積んだ選手も多く、マイナーリーグのトライアウトとすれば、レベルは平均以上だと思う。
 200人の参加者中、171人が6-6(198cm)以下。日本にいると、198cmならそれほど小さいとは思わないかもしれないが、NBAならシューティングガードの身長。Dリーグでもスモールフォワードだ。

 参加した日本人選手のうち、竹内譲次選手は申請身長6-9(206cm)で、彼より高い身長で登録されていたのはわずか5人。でも皆さん、それぞれだいぶサバ読んでいたようで、6-11で登録しながら、並んでみると譲次選手より低いということもあったとか。そんなだったので自分よりサイズの大きな選手とマッチアップすることもほとんどなく、4番、5番として使われることも多かったので、その点では少し物足りなかったかもしれない(途中、コーチに頼んで3番をやらせてもらったこともあったらしい)。私が見た試合ではインサイドのシュートもことごとくミスしてしまっていたり、決して試合を支配していたわけではないのだが、それでもあの身長でボールハンドリング力もあるということで、コーチやリーグ関係者から注目されていたようだ。感触としては、プレータイムがどれだけもらえるかはわからないけれど、Dリーグ・レベルならロスターには入れるんじゃないかな。
 他に参加していたのは栗原祐太選手、中川和之選手、呉屋貴教選手。栗原選手、中川選手はさすがにアメリカのマイナーリーグ経験が多いだけに、こういう場でもどういうプレーをしたらいいのかがわかっているようだった。ただし、ビッグマンが少ないということは、逆に言えばそれだけガードの選手が多いということ。となると、彼らのようなガード選手の場合は、大勢いる中でどうやって目に留めてもらうかが鍵となる。

 サクっと書くつもりが、まとまりなく長くなってしまった。キャンプ後には、それぞれの選手に時間を取ってもらって話も聞いてあるのだが、それも含めて次号(7/25発売9月号)の月刊バスケットボールとHOOPに記事を書く予定なので、続き(?)が気になる方はそちらの記事を読んでください。

 最後に写真を。ただし会場が暗かったので、動いている写真はブレブレのボケボケ状態。それでも、ブログなので、多少ボケていても雰囲気がわかる写真を選んでみました。

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2008年7月 2日 (水)

USAキャンプ

 NBAファイナルも終わって、少しゆっくりできるかと思ったら、なんだか今年の夏は忙しい。特に今月(7月)は、NBAシーズン中でもこんなにないと思うくらいの出張取材続き。その合間にLAでの取材もあったり、いろんな人に会う予定が入っていたり、家の内装工事があったり…。
 ブログも意識してササッと更新しないと、まったく更新しないまま1ヶ月が終わってしまいそうな予感。とはいえ、この時期の取材は他のメディアでの露出が少ないことが多いので、おそらく情報を待ってくださっている方もいるだろうと思い、雑誌記事の予告編くらいのつもりでササッと更新を心がけます。詳しい内容は、月刊バスケットボールやHOOPの記事を見てくださいね。

P1270480s  ファイナル後、最初の取材は6/28の米代表ミニキャンプ@ラスベガス。当初は2~3日予定されていて、その後に12人のロスター発表となるはずだったのだが、結局キャンプ前に12人を発表。そのメンバーだけで1日だけのミニキャンプを行った。12人全員が過去3回の夏のうち最低1回(カメロやレブロンは3回全部)の国際大会を経験しているメンバーということもあって、この日は感覚やリズムを取り戻すのが目的。本格的なキャンプは1ヶ月後に再開する。

P1270506s_2  去年夏は故障でアメリカ大陸予選に参加しなかったドウェイン・ウェイドも元気になって復活。唯一、ドワイト・ハワードだけはプレイオフのときに痛めた疲労骨折がまだ完全回復していない(6~8週間で回復との診断のうち、このときは6週間目だったらしい)ために大事をとって、この日の練習は見学。7月のキャンプには問題なく復帰できるという。

P1270580s_2  もう一人、怪我が気になるのはコービー・ブライアント。シーズン途中で痛めた右小指(靭帯断裂)は「まだ壊れたまま」(本人談)だそうだが、NBAのシーズンもこのままプレーし続けたように、オリンピックもこのまま継続。オリンピック後に手術を受ける。実際には、ふつうにしている分には痛みはないけれど、何かに当てたとき、ぶつかったときに痺れるような痛みがあるのだという。
 プレイオフ中、故障がシューティングに影響したかと聞かれて、「怪我してすぐに(サポートのための)テーピング(左写真)によって(動きが制限されるために)シュートのリリースが変わってしまって、それに対応するようにシュートのリリースを変える必要があった」との答え。これはレギュラーシーズン中からのことなので、特にプレイオフ中には変化はなかったということか。でも、「影響があったか」という質問に対して否定したわけでもなく、もしかしたら相手のディフェンスが激しくなる中で、修正したはずのリリースが元に戻ってしまったということはあったのかも。
 適応力が高く、こういった故障などにもすぐに対応できるコービーだから、ふつうにプレーできて当然のことのように思ってしまっていたけれど、あらためて考えると、これだけの故障を抱えながら、あれだけのプレーを見せたということ自体がスゴイ。聞かれない限りは自ら小指の故障にも触れないあたりにも、意志の強さを感じる。

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