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2009年5月 3日 (日)

NBAプレイオフ1回戦(ジャズ対レイカーズ)

 NBAプレイオフはきょうで1回戦がすべて終了。

 1回戦8シリーズの中では、何といってもブルズ対セルティックスの激戦がすごかった。このシリーズは現地での取材ではなくテレビで見ていただけだけど、それでもシリーズ中、1分1秒たりとも見逃したくないと思ったのは久しぶりです。そのために、第6戦の日なんて夕食が2時間も遅れてしまったし…(苦笑)←ふつうの試合時間ならLA時間で6時半には試合が終わるところが、3オーバータイムの末、試合が終わったのは8時過ぎだった。

 負けてしまったけれど、ブルズは、2年前のプレイオフで前年チャンピオンのヒートを倒し、ピストンズ相手にも接戦を戦った、しぶとくて諦めないチームが戻ってきましたね。といっても、あのときの選手で残っているのはわずか3人(+故障欠場のデン)で、コーチも交代しているので、実際にはまったく別のチームと言っていいのだけれど。

***

P1050692s  実際に取材したのはジャズ対レイカーズのシリーズ。このシリーズの取材で楽しみだったことのひとつが、試合前後のジェリー・スローンのコメント。彼の言葉はいつも直球ストレートで(シリーズ前にジャズから見たシリーズ見通しを聞かれて「暗い」なんて平気で言ってしまうぐらい)、他のコーチに比べるとその言葉の裏には何があるのかと詮索する必要もなく、そのために人によっては面白みがないと思う人もいるかもしれないけれど、そういう人なんだとわかって聞くと、なかなか味があるんです。

 話は少し横道にそれるけれど、過去のスローンの試合後のコメントで一番印象的で今でもよく覚えているのが、1997年のNBAファイナル第5戦(俗に“ジョーダンのインフルエンザ・ゲーム”と呼ばれている試合)の試合後記者会見。あの日はジョーダンがインフルエンザだか、食中毒だか、高山病だかで(ジョーダンの関係者は食中毒だとの結論に達していたのだけど、その話は書き始めると長くなるので、また別の機会に)昼間のシュートアラウンドを休んだというニュースが電波で流れ、試合前のソルトレイクの街は「果たしてジョーダンは試合に出るのだろうか」という話題で持ちきりだったのだ。結局、ジョーダンは試合には出たものの、試合中もかなりフラフラな状態で、タイムアウトでベンチに戻るときにはピッペンに支えられないと歩けないほどだった。

 まわりの頑張りとジョーダンの気力でブルズが勝利をあげた後、記者会見で病気のジョーダンのプレーについて聞かれたスローンは、一瞬、間をおいて…
「(ジョーダンが病気だとは)全然知らなかった」
と一言。

 この言葉に、おそらく会見場にいた記者一同、信じられないという表情をしていたと思う。その表情を見たスローン、「どうやら知らなかったのは私だけだったようだね」と、ようやくここで、世間の大ニュースを知ったのだった。いやはや…。元々スカウティングとか、相手チームの状況といったことには無頓着で、勝つためには自分たちがやるべきことをやるかどうか、という信念の持ち主の人ではあるけれど、ここまで相手のことが目に入っていないとは。でも、それがスローンなのだ。

 それでは、今回のシリーズ中のスローンのコメントからいくつか抜粋。

◎第1戦前
──正午からの試合はどうですか?
「別に…。むしろ(朝)8時に始まってほしかったぐらいだ。それなら私たちも勝てると思う」
#第1戦は日曜日、LA時間で正午からの試合だった。ふだん夜の試合が多いNBA選手、昼からの試合だと調子が出ないチームも多い。そして、どうやらこれはスローンなりのジョークだったようで、その後に「時間は関係ない。彼らも私たちと同じ時間に起きるのだから、何時でも大きな違いはない」とつけ加えていた。

──こういう時間の試合のときはチームでブランチを食べるのですか?
「いいや、私たちは選手にエサはやらない。自分たちで何とかしなくてはいけない。といっても、彼らはけっこういいお金をもらっているけれどね」

──あなたは何時に起きましたか?
「朝食の前には起きたよ」
←質問の答えになってないのだけど、スローンにこう言われると妙に納得してしまう記者たち。

◎第2戦前
──あなたのチームは前の試合よりもたくましく、よりnastyになりましたか?
(第1戦の後、スローンは今のジャズのチームについて聞かれて、「あまりnastyではない(嫌らしくない)」とコメントしたことに関連しての質問)
「それはわからない。でもnastyな(胸が悪くなるような)食事は食べていたようだ」

◎第5戦前
P1050721s_2 ──そのネクタイは、適当に洋服ダンスからつかんできたのでしょうか?
「これ? これはガレージセールで買った」
←この日、スローンがしていたのは紫色のシンプルなネクタイ(左写真)。LAの記者は、レイカーズのチームカラーのネクタイをつけているのを不思議に思ってこの質問をしたようだ(ジャズのチームカラーにも紫が入っているから不思議でも何でもないと思うんだけどね。まぁ、最近のジャズは水色&紺のほうがメインのチームカラーになってきてはいるけれど)

 たぶん、スローンも特に何も考えずに昔からのチームカラーのネクタイをつけてきたら、あとから、そういえばレイカーズも紫のチームだったと気づいて、この返事だったのかも。それにしても、こんな気の利いたジョークを言う人だったとは…。

***

オマケ
 1戦目が行われた4月19日、レイカーズは観客にこんなTシャツを配っていた。

 Tシャツの胸には"The Journey begins.... 4-19-09"(2009年4月19日、旅立ち)
 背中には"Destination..."(行き先)とあり、その下に優勝トロフィーの絵
(写真はレイカーガールがそのTシャツを着て踊っているところを撮影)

P1050678s P1050687s_2 

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コメント

yokoさん、こんにちは。


紫ネクタイは、LALには完敗さーでなく、あの伝説コンビ時代の名残が自然に出たと言う感じでしょうか?

今の色はそれだとシックリきてないですね。

JAZZは、選手選びでも派手なスコアラーなんて取らないし、土地柄も出てるように思います。


投稿: sai | 2009年5月 9日 (土) 21時43分

>saiさん
ユタの土地柄、あるかもしれませんね。亡くなった前オーナーのラリー・ミラー氏も質実剛健な方でしたし。

あとは、派手なスコアラーや運動能力の高い選手もいないわけではないのですが、ジャズに入るとスローン色に染まるという感じかなとも思います。

投稿: 陽子 | 2009年5月11日 (月) 10時23分

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