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2009年7月19日 (日)

ベガス・サマーリーグよもやま話

 きょうで全日程が終了のベガス・サマーリーグから、いくつかよもやま話を。

元JBL選手
P1070396s  元北海道レラカムイのジャワッド・ウィリアムスは、契約中のクリーブランド・キャバリアーズから出場。NBAか海外のチームから契約を勝ち取ろうとしているFA選手ほど切羽つまってはいないものの、契約(来シーズン末まで)はnon-guranteed(契約が途中で打ち切られたとき、残りの契約金の支払いは保証されていない=支払われない)のため、いつカットされるかわからない不安定な立場でもある。
 キャブスの全日程が終わった後に少し話をしたのだけれど、レラカムイでの1年間はとても楽しかったとのことで、"That was one of the best place I played, one of the best time of my life"だと言っていた。代表でラスベガスに来ていた元チームメイトの折茂、桜井の両選手にも会ったらしく、「オリモとサクライ、それから他の選手もこの前、僕の試合を見に来てくれた」と言っていた。いつの試合かまでは聞かなかったけれど、たぶん14日、午後が自由時間のときかな。将来的に日本に戻る可能性については、今はないけれど、将来的にはありえないことではない、とも。
 サマーリーグの試合を見ていて彼のキャブスでの役割が何なのかが今ひとつわからなかった。シューターというわけでもないし、NBAに入るとサイズも大きいほうというわけでもなく、インサイドでガシガシやるタイプでもない。サマーリーグでは平均得点でチーム最多の14点をあげ、3ポイントも18本打ったうち8本入れてはいたけれど、実際のNBAシーズンが始まったら、優勝争いをしようとしているキャブスの中でどんな場面で使われるのかが想像しにくかったのだ。そこで本人に、コーチから何を求められているのかと聞くと、「ディフェンスと、オープンショットを決めること」とのこと。なるほど。となると、目標はブルース・ボーウェン?
(正面を向いている写真も撮ったのだけど、今ひとつピンボケだったり暗かったりなので、後ろ向きのこの写真で)

兄弟
 上の写真でウィリアムスの隣に写っているのは、ジャネロ・パーゴの弟で、ゴンザガ大出身のジェラミー・パーゴ。お兄ちゃんパーゴ(昨季プレーしたヨーロッパから戻り、ブルズと契約したばかり)も試合を見に来ていた。

P1070413s  そして、こちらもNBA選手&NBAを狙う兄弟。ケビン・デュラント(左)と、トニー・デュラント(右)。トニーのほうがケビンより2歳半年上なのだけど、身長はケビンのほうが公称で2インチ(約5cm)高い。弟のコネでオクラホマシティのサマーリーグ・チームに入っていたけれど、あまり出番は多くなかったので、あまりプレーしているところも見ることができず、どんな選手かわからないうちに終わってしまった。

P1070092s  そういえば、サマーリーグ・チームには残れなかったけれど、ロン・アーテストの弟のダニエル・アーテスト(左の写真の右)も、レイカーズでサマーリーグ前のキャンプに参加していた。
 ロンロンよりもさらにずんぐりむっくりな感じで、おそらく身長はロンロンと変わらないぐらいだと思うのだけどインサイドプレイヤー。去年はヨーロッパでプレーしていたらしい。今年もレイカーズのサマーリーグ・チームに入れず、たぶんまた外国かな、と本人談(写真は、アーテストのレイカーズ入団会見のときに撮影。会見中にTwitterで逐一報告していた。そして、会見後には、取材に来ていたLAの地元記者、レポーターたちとお互いのTwitter情報を交換)。

新米コーチ
P1070417s  現役引退して、ワシントン・ウィザーズのアシスタントコーチになったサム・カセル。なんと、サマーリーグでいきなりヘッドコーチ・デビューした。前の試合まではアシスタントコーチをしていたのが、きのう(7/18)のクリッパーズ戦では、しっかりヘッドコーチとしてPAアナウンスに紹介されてヘッドコーチ・デビュー。試合中も立ち上がって指示出したり、審判に抗議したり、なかなかヘッドコーチぶりがサマになっていた。
 ウィザーズは、初のWNBA選手(母)-NBA選手(息子)の組み合わせとして話題になったドミニク・マッギーがインサイドでアクティブ&エネルギーいっぱいの試合をしていて、これなら次のシーズンはかなり戦力になるのではないだろうか。

希望の星
P1070431s  そのウィザーズ対クリッパーズの試合を、バロン・デイビスが見に来ていた。昨シーズン中、仲が悪いと散々書かれていたマイク・ダンリビーHCと並んで、コートサイド席で観戦。グリフィンの加入でなんとなく生き返った感のあるクリッパーズに、バロンもご満悦の様子。
 グリフィンは、この試合はウィザーズのディフェンスとフロントラインのサイズに少し手こずっていたけれど、それでも慌てず落ち着いて、それでいて一生懸命プレーする姿が好感度高い。先輩のはずのデアンドレ・ジョーダンがミスした後には励ましの言葉までかけたりして、すでにリーダーシップ発揮していた。1Qにマッギーに空中でハードファウルをされて、床に落下、しばらく立ち上がらなかったときには、会場のファンも固唾をのんで見守っていたけれど、少ししたら足をさすりながら立ち上がった。残りの試合も問題なくプレーしていたので、大丈夫でしょう。
 これなら、次のシーズンはクリッパーズ戦の取材も、もう少し楽しくなるかな。昨季は、あまりにつまらなく、見ているだけで気が滅入るような試合ばかりだったからなぁ。正直、勝ち負けはどうでもいいのだけれど、メディアという立場であっても、もっとエキサイティングな試合が見たいのだ。

Dリーグ選抜
 日本代表が2試合対戦したDリーグ選抜チーム、倉石さんが、「NBAのサマーリーグ・チームより強いんじゃないか」と言っていたけれど、実際にサマーリーグでもNBAチーム相手に互角の試合をしていた。きょうの最終戦でポートランドに勝ち、3勝2敗。NBAチームからドラフト指名されたような選手は一人もいないながらこの成績というのがすばらしい。取材している記者たちの間でも、サマーリーグの中で一番、一生懸命戦っているチーム、と評判だった。

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コメント

私も1日だけ見に行くことができました。こんなに兄弟の選手がいたのですね。そういえばBlake Griffinの兄弟Taylor Griffinもプレーしていましたね。Blake Griffinの試合後のサイン会はえらいことになっていましたよ。あのClippersの名物応援おじさん(赤と青の)も目立ちたくてうろうろしながらファンに叫んでいました。きっとgriffinの加入が嬉しいのかな?試合の時も途中、Mike Dunleavyに飛んでいってハグしていたら係員に注意され、戻るときはコートの真ん中を横切らないようにとしぐさて言われているように見えましたがもちろん半分くらいは横切っていました。(笑)

日本の選手もJBLでプレーした選手がこうしてサマーリーグでプレーしているのを見て、先シーズンNBAの選手としてプレーしているということを改めて感じたのではないでしょうか。

ps:Syracuse大学出身の Flynn選手はMVP間違いないと思ったのですが、実際そういった賞もあったのでしょうか?

投稿: | 2009年7月19日 (日) 23時37分

サム・かセルは絶対hcで成功するだろうと、前から思ってます。昨シーズンの移籍前なんか、首脳陣にしか見えなかったですもんね。知らない人間見たら、絶対hcと思う人いたと思いますよ。セルツでは、ロンドのアシスタントコーチみたいでしたよね。指導者の振る舞いをしていると思いました。彼は情熱があるように見えるし、若い選手に尊敬される人間なんだろうなと思っていました。たとえば、ロンドがカセルのアドバイスを聞いてる姿を見ても、ロンドはカセルを信頼してるだろうなと、見えました。彼はものすごい、リーダーシップを持ってると思います。
PGだからリーダになるのか、あるいは、彼の性格がリーダにさせるのかわかりませんが、絶対指導者タイプの人間だとおもいます。今なら選手と汗かきながら、指導もできるだろうし、出来るだけ早く、NBAでHCして欲しいですね。

投稿: 増田康幸 | 2009年7月20日 (月) 08時33分

>7/19 23:37にコメントされた方
(お名前が入っていなかったようなので、次からはハンドルネームでいいので入れてくださいね)

グリフィンのサイン会、そうらしいですね。私は最終日を前にLAに戻ったので、記事で見ました。

>あのClippersの名物応援おじさん

クリッパー・ダレルですね。彼は、サマーリーグだというのに初戦から皆勤賞で、しかも外は灼熱のラスベガスなのにシーズン中と同じあのスーツ姿! 夏から気合が入ってます。まぁ、グリフィンがその熱意に応えるようなプレーを見せてくれたので、試合は負けても彼も満足して帰ったことでしょう。

>Syracuse大学出身の Flynn選手はMVP間違いないと思ったのですが、
>実際そういった賞もあったのでしょうか?

ありました。Most Outstanding Playerの賞で、選ばれたのはブレイク・グリフィン。クリッパーズ対サンズの試合前に表彰式があったそうですよ。フリンもよかったですよね。まぁ、サマーリーグのように練習が少なくて、フォーメーションも限られているときは、ポイントガードが一番活躍しやすいのですけれど、それにしても数多い新人PGの中でも、一番光ってました。

>増田さん

カセルは、何年も前から「引退したらコーチになる」と言ってましたからね。私が最初に聞いたのは田臥選手がクリッパーズのキャンプに参加したときだけど、当時ジョージ・カール(かつてバックスでカセルのHC)に聞いたら、以前からコーチ願望を口にしていた、と言ってました。

投稿: 陽子 | 2009年7月20日 (月) 20時41分

先にコメントを入れた際にネームを入れたつもりが抜けていました。すみません。増田さんの意見大賛成ですね!いいコーチになってほしいです。キャセールは選手のときからあれだけベンチでコーチにも喋り捲っていましたから。ただ、ウィザース対クリッパーズで、キャセールのコーチ振りをコートサイドでダンリービーHCが見る図式が面白かったですね。その横の人がやけに親しいと思ったらバロン・デイビスだと言うのには気づきませんでした。かなり仮装(?)してましたから、、、(笑)

投稿: Makoto | 2009年7月20日 (月) 21時42分

>Makotoさん

Makotoさんだったんですね。バロンは、オフコートではよくメガネをかけているので、私は特に違和感なかったのですが、確かにメガネをかけたところを見たことがない人には「仮装」にも見えるかも(笑)

クリッパーズ、また大きく動きましたね。せっかく古巣に戻ったのにすぐに出されたQちゃん(リチャードソン)は気の毒ですが、選手層的にはかなり厚くなりました。

投稿: 陽子 | 2009年7月21日 (火) 16時54分

Jawad Williamsは、versatilityをウリにした選手だと思うんですけど、その反面これと行った抜き出たものがなくてなかなかプレータイムをもらえないということもあるでしょうか。
Cavsに入ったもののなかなかプレータイムをもらえなかった昨シーズン。今シーズン、活路を見出せるといいんですが。
JBLで活躍した選手がNBAで活躍って例はとっても稀有なので、頑張って欲しいです。

投稿: Yちゃん | 2009年7月21日 (火) 21時38分

>Yちゃん
(学生の頃はヨウちゃんと呼ばれていた時期があったので、このハンドルネームは他人とは思えません)

>その反面これと行った抜き出たものがなくてなかなかプレータイムをもらえないということもあるでしょうか。

経験を積んで、選手としてのアイデンティティを確立するまではそういうこともあるかもしれません。ポイントで使うところからローテーション入りする選手って、ここでディフェンスが欲しいと思って試合に出したら意外とシュートも決めていたとか、そういった持ち味+αを出せた選手だと思うのです。まずは、これだけは他の選手に負けないというものを作れば、そういった万能な才能も生きてくるはず。

記事を書いたときは目指すはディフェンス+シュートで単純にブルース・ボーウェンと書きましたが、身長を考えると、むしろタイプとしてはジョー・スミスを目指すのがよさそうです。特に最近のジョーはディフェンスのいい万能脇役としていぶし銀のプレーを見せていますし、同じキャブスで間近で見てきて、得ることも多かったのではなかな~。

投稿: 陽子 | 2009年7月22日 (水) 11時25分

はじめまして。jawad williams がレラカムイに居るときからずーっと応援してます。キャヴスの試合のときに、コートサイドに居るジョースミスは、jawadに色々教えてるように見受けられます。きっとキャヴスに残ってくれると信じてます。また情報をお願いします。

投稿: スポーツかぁさん | 2009年7月22日 (水) 23時52分

>スポーツかぁさん
いらっしゃいませ。レラカムイのファンは熱い方が多いですよね~。子供の頃から長年取材してきた松井選手が入ったので、今シーズンはレラカムイの試合結果をチェックすることが増えそうです。

ジョー・スミスとジャワッド、そうでしたか。ジョーのほうもキャブス→サンダー→キャブスと移籍続きのシーズンで、さらにこのシーズンもどこに移るかわかりませんが、ジャワッドにとっても彼から直接そうやって教えてもらえる機会があったのならよかった。

秋からのシーズンもジャワッドがキャブスに残れるようなら&LAへの遠征についてきたら、また続報をお届けできるようにしますね。

投稿: 陽子 | 2009年7月23日 (木) 20時11分

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