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2010年4月27日 (火)

がけっぷち?

 プレイオフが始まって1週間余。特にウェスタンカンファレンスは、最後までシード順が決まらなかった混戦がそのままプレイオフにも表れていて、4戦まで終わったところで、2-2が2つ、下位シードがリードする3-1が2つ。上位4チームが1チームも2回戦に進めないなんていう前代未聞(たぶん)のことになったりして…と思ったり。

 ロサンゼルス・レイカーズは、8位シード、若くて経験もないオクラホマシティ・サンダー相手に2勝2敗。お互いに自分のホームコートで勝った互角の戦いなのだけれど、2戦@LAが接戦だったことと、4戦@オクラホマシティがサンダーの大勝だったこともあって、なんだかレイカーズのほうが劣勢のように思えるほど。

 第5戦前日のレイカーズ練習後の取材でも、「がけっぷち(back on the wall)」「勝たなくてはいけない試合(must win)」といった言葉が飛び交った。もっとも、がけっぷちというのは、メディア側から質問として出た言葉。コービーはそれに対して、「シリーズはまだ2勝2敗じゃないか。これがプレイオフだ。いったい、みんなどうしちゃったんだ?」と笑い飛ばしていた。第4戦から2日あいていることで、膝の調子はだいぶ回復したようで、言葉からは自信が感じられた。

 とはいえ、次の第5戦の勝敗がシリーズの鍵を握るのはレイカーズの選手も認めるところ。ガソルははっきりと「Must win gameだ」と言っていた。

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 心配か?と聞かれたフィッシャー、「No. あなたは心配?」と逆質問。質問したベテラン・スポーツキャスターが「私はもう引退したから」とするりとかわすと、「心配するときではないと思う。我々は簡単ではないことを成し遂げようとしているのだから」と。
 取材のQ&Aなのに、フィッシャーの言葉は、相変わらず、すべてそのままロッカールームでのスピーチに使えそうなものばかりだった。

 たとえば、ひとつ例をあげると…。
「シリーズの中でサンダーのほうがうまくできることもある。彼らのほうが速いし、若いし、運動能力がある。彼らのほうがボールに速く追いつくこともあるだろうし、コートを速く走ることもあるだろう。でも、だからといって彼らが勝つとは限らない。我々は自分たちが勝つ方法を見つけるだけだ。それができると思っている。それをする最初のチャンスが明日の試合だ」

 これは、フィッシャー個人についてもあてはまる。フィッシャーは年寄りでスローだから、ラッセル・ウェストブルックのような若くていきのいいガードにはやられる一方、という意見もあるし、実際にやられる場面も多いけれど(個人的に、これはフィッシャーだけの責任ではないと思っている)、それでもジャクソンHコーチはフィッシャーを使い続けている。それはフィッシャー自身が口にしたのと同じ考えに基づいてからだと思う。スピードでは控えのファーマーやブラウンのほうがウェストブルックにマッチアップできるかもしれないけれど、それ以外の面でフィッシャーが出ているときのプラスがジャクソンにとっては大切なのだ。

 勝負の中にあるとつい近視的になってしまうけれど、大きな視点で見ることが大事なのだと、フィッシャーの言葉を聞いて思うのだった。

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コメント

>スティーブ・フィッシャー
なんか 改めて彼のコメントを(活字で)見ると
ほんとコーチっぽいというかなんというか
いい意味でカッコいいと感じます。
(彼のコメントの中に 別の意味や何かあるのかと
つい考えてしまいます)

>月曜日のラジオ放送聞きましたヨ-

今回もラジオの前で
「プレイオフの1stラウンドの経過報告」などを
興味深く聞かせてもらいました。
特にOKCvsレイカーズのところなんか
息子たちとウンウンとうなづき
ながら聞き入っていたのであやうく会社や学校に
遅刻しそうになっちゃいましたが...苦笑

ちなみに 今回は いつもと逆な印象が...
いつも「アレもコレも聞きたい…」という印象の強い
コバタクさんが少し落ち着いた雰囲気で、
逆にいつも落ち着いて話しているハズのヨーコさんが
なんだか少し急ぎ気味に話しているように思えて、 
(もっともっとしゃべらなきゃ...ってカンジで)
なんだか 少し微笑ましくカンジました。

その他にも、個人的には大神雄子選手のことなどもっと
聞きたかったのですが...
時間も短いですから仕方ないですネ

(では、また機会があれば 伊藤大司くんや中山明日美ちゃんの
ことなんかもプログ等で紹介していたたげれはありがたいです)

また来月も 楽しみにしていまーす。

投稿: chamomileの父親 | 2010年4月27日 (火) 23時43分

素人の僕の意見ですが、フィルジャクソンはPGのゲームをコントロールさせるのが嫌いじゃないかなと思います。ブルズでもレーカーズでも、トライアングルオフェンスがPGの代わりをしているんじゃないかと思います。彼が求めるPGというのは、経験があって、ここぞという時に、BIG SHOTを決めれる選手じゃないでしょうか?そう考えれば、ジョンパクソン・スティーブカー・デレック・フィッシャーと共通点がありますよね。彼らは守備では、貢献出来ない事もあるでしょうけど、彼らの経験・度胸をフィルジャクソンは評価するんだろうなという気がします。

確かにレーカーズはサンダー相手に厳しい戦いをしてると思います。サンダーは凄いですね。他の西のプレーオフ常連チームは、戦う前からレーカーズの偉大さ・怖さを身をもって知ってますよね。でもサンダーは新興チームだし、選手も若いので、何も恐れず、王者に立ち向かっていけてるんじゃないでしょうか?それが今の快進撃の要因じゃないでしょうか?経験をつめば、逆にレーカーズの偉大さ・怖さを知るんじゃないでしょうか?

下馬評ではキャブスが強いと評判ですけど、ブルズ戦を見た感じでは、キャブスよりも、セルツの方があがってくるんじゃないかなと期待しています。

僕はもう一度レーカーズとセルツのカードが見たいです。このカードは、サッカーの「クラシコ」レアルマドリードVSFCバルセロナと同じ様な、重みのあるカードだと思います。この2チームでしか分からない伝統の重みがあると思うんですよ。だから、この2チームのファイナルをもう一度みたいですね。

投稿: 増田康幸 | 2010年4月28日 (水) 08時27分

返信、遅くなってすみません!

>chamomileの父親さん

あのー、スティーブ・フィッシャー(昔のミシガン大ヘッドコーチ)ではなくてデレック・フィッシャー…(笑)…わかったので問題ないんですけれど、一応。

デレックは本当にリーダータイプ。本人もそれを自覚しているからの選手会会長なのでしょう。引退後はコーチになるのか、他の分野でそのリーダーシップを発揮できるような仕事をするのか、何をやっても成功しそう。

ラジオも、いつもご家族で聞いてくださってありがとう。急ぎ気味だったのは、コーナーが少し変わって、時間が短くなったと聞いていたので、それが頭にあったのかも。あれだけ急いでも、話そうと思って準備していたことの半分ぐらいしか話せてません(笑)。

大神選手については、本当は当初の予定通りにキャンプインしていれば話すつもりだったのですけれど、それはまた次回以降ということで。

>増田さん

トライアングル・オフェンスでは、ナンバープレイのときとはポイントガードの役割が違いますからね。ゲイリー・ペイトンは、慣れるのにかなり苦労していました。ただ、違う形ではありますが、ポイントガードにコントロールしてほしいとは思っていると思います。たとえば試合のテンポとか、システムの中にどこにボールを入れるとか。

フィルがよく言うことのひとつですが、若いポイントガードだと、コービーがボールを欲しがったときに、すぐに渡してしまう。そこはきちんと自分の意思を持ってインサイドに入れるべきときはコービーではなくインサイドへパスすることが必要と。コービーに頼りきりの攻撃になるのは、コービーの責任というよりは、そうやってコービーにパスを出す選手のほうの責任だと。

なので、PGにコントロールさせるのが「嫌い」ということはないと思います。コントロールの形が典型的なPGとは少し違うだけで。

サンダーは本当にいいチームになりました。増田さんも書いているように「恐れず」、それでいて、若いチームにありがちな「驕る」ところもなくて。来シーズンは今までより期待されてのシーズンインになると思うので、そのときにどういう戦いをするのかが今から楽しみ。

投稿: 陽子 | 2010年5月 3日 (月) 09時13分

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