決意表明
スラムダンク奨学金2期生の2人(早川ジミー、谷口大智)は去年6月に奨学金での留学期間を終え、去年夏にアリゾナにあるアリゾナ・ウェスタン大というジュニアカレッジに進学、勉強とバスケットボ-ルに励んでいる。ここで成績を伸ばし、選手としても成長し、2年後のNCAA編入を目指しているのだ。
彼らの現在の状況については、近いうちに現地で取材してから書こうと思うけれど、今回は、彼らが今の大学での生活を始めた直後に早川選手が某所に書いていたことを、本人の許可を得て転載させてもらうことにした。
実は早川選手、自分でも書いているけれど、中学と高校のときはまったく勉強しなかったらしい。それが留学が決まってから英語を猛勉強し、留学して半年もたたないうちにサウスケントを訪ねたら、すでにネイティブ並の英語を話せるようになっていた。意外と努力家でマジメ。あのオチャラケた(誉めてます)言動にだまされてはいけないのだ。
この文章からも、そんな彼のマジメさとオチャラケ具合が両方うかがえる。ま、色々と解説するのもヤボなので、とにもかくにも、彼の思いを読んでみてください。
あ、解説はヤボと書いたけれどひとつだけ。勝手な推測だけど、これは人へのアドバイスの形を取りながら、実は彼自身の決意表明なんじゃないかなと思うのだ。…と軽くプレッシャーをかけてみる(笑)。
以下、2010年8月、早川ジミー記
アメリカにきて思ったけど、やっぱジミーはバスケが大好きみたいですね。今お金かなりかかってるけど、この俺が今してる経験にくらべたら安いもんだと思います。
大事な経験はお金じゃ買えないけど、自分が前にちゃんと進み続けるだけで自分の手でつかめる。0円でも価値のあるもの、それが経験なんだと思います。
みんな、小学校、中学校、高校で、ときに「こんなことしても意味ないじゃん」って思ったことはない? たとえば勉強。数学、国語、音楽、社会、家庭科、英語、体育、その他。俺、中学や高校のとき、勉強という意味を知らなかった。
人それぞれ生き方はあるけど、この教科どれか一つに今みんな出会ってるんだよね。もし就職するなら、このどれかと出会わなければならないのです。人間の幅を広げるためにいろいろできたほうがいい。世の中に意味ないことはないよ。
「こんなことしても意味ない」って思うとき、それはすべて意味がないことじゃなくて自分が知らないことなんだよ。自分が知らないくて、ただ単に自分の嫌いなことだからやりたがらなくて逃げてるだけなんだよね。意味わかんないって言葉を使って逃げてるだけなんだよね。
俺はアメリカにきて、人間やっぱ自分にとって理不尽なことや、嫌いなことをがんばらないと成長せきないんだなって思った。俺もたまにはめははずすけど、やるきはやるんだよ。嫌いなことや理不尽なことを投げださなかったから、今の我慢強さや少し大人な考えることができてるんだよ。
みんなも、自分な嫌いなことや理不尽なことを投げやりにしないでがんばってみてもらえるかな。自分にとって意味ないって思ってることほど、重要でそれが自分の人生を変えるチャンスかもしれないんだよ。意味のないって思ったことをやれば、後々やってよかったって思うことあるかもしれない。それは自分にとってプラスだし、後悔しないよ。
やればやるだけチャンスは生まれるし、やったことは失敗であって、やらなかったことが後悔だよ。やったことに関しては失敗も次につながるよね。でも後悔は、後悔して終わっちゃうよ。それだけは避けよう。
さーーー、ジミーも新しい大学生活、がんばります。みんなも仕事、家族、友達、自分の趣味、遊び。いろいろ楽しみながらやってください。
ちなみに、スラムダンク奨学金は現在第5期生を募集中(募集要項など詳細は奨学金の公式サイトにて確認してください)。奨学金の創設者で主催者でもある井上雄彦氏の奨学金にかける思いは、cagerに掲載されているインタビュー後編(PDFファイル)で詳しくお聞きしてます。
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