カテゴリー「街角バスケ談義」の記事

2008年4月26日 (土)

賭け (taxi driver その2)

 3年前にもタクシー運転手とNBA談義を交わしたときのエピソードを書いたが、きょうのタクシー運転手との会話もなかなか面白かった(これはシリーズにできるかも?)

 きょうは土曜で昼から夜まで4試合が行われる日なのだが、東海岸からLAに戻ってきたので、飛行機に乗っている間に最初の2試合(マジック@ラプターズ、レイカーズ@ナゲッツ)が終わってしまった。
 LAの空港に着いたのがレイカーズの試合が終わってから1時間余りたったころ。試合の結果はどうだったかなと思いながらタクシーに乗ったら、車内のラジオがレイカーズの放送をしているラジオ局になっていた。
「レイカーズはどうだったの?」と、60代くらいの黒人の運転手さんに聞いたところ、「勝った。楽勝さ」とニコニコ。「ナゲッツはアイバーソンもカメロも全然だめだったね。月曜はホウキ(sweeper。sweepは全勝で一掃する、の意)を持ってくるつもりだ」とも。かなり熱心なファンのようだ。

 聞いてみると、ファンという以上の興味もあるようだ。何でもレイカーズの優勝に1500ドル(日本円で15万円強)を賭けているのだとか。ラスベガスのカジノやオンラインのスポーツ賭博業者のところで賭けているのではなく、仲間内で、お互いに1チームを選び、そのチームが優勝するかどうかの1本勝負。だから、自分が押しているチームが優勝すれば差し引き3000ドル(30万円強)が入ってくるし、負けたら1500ドルがパー。
「レイカーズは好きだし勝ってほしいという気持ちと、賭けにも勝ちたいという二重の気持ちで、レイカーズ戦のたびにドキドキだよ。仕事にならないから、レイカーズの試合の間は仕事はしないんだ。その間に(働けば)100ドルくらい稼ぐことができるかもしれないけれど、それどころじゃないからね。1500ドルが払えないわけじゃないんだ。でも、とにかく負けたくないからね」
 どうやら、きょうも私が試合が終わってから始動して初めての客だったらしい。

 賭けをしている仲間の2人が賭けているのは、1人がスパーズで、もう1人がセルティックス。確かに、なかなかいいところを突いてきている。
「何がムカつくって、ヤツらもLAに住んでいるのだから地元チームを応援すればいいのに、他のチームに賭けてるってことさ。ヤツらは、自分たちのほうが俺よりも賢いと思っているんだ」とブツブツ。「まぁ、仲間だから、誰が勝っても飲みに行くことになると思うけれどね」

 そんな話をしている間に、あっという間に家に到着。なかなか味がある運転手さんだったな~。今年の優勝チームが決まったら、この運転手さんを思い出しそうだ。

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2005年6月25日 (土)

taxi driver

 ファイナルが終わり、LAに戻ってきました。LAの空港から我が家までは車で10分くらい、タクシーの運賃だと、空港手数料とチップを足しても15ドルくらいです。ダウンタウンまで行けば30数ドルもらえるわけで、それくらいの距離を期待している運転手さんだったりすると、行き先を告げたとたんに不機嫌になられることもあるんです。

 きのう乗ったタクシーは、車はボロボロ、運転手さんはごっつい感じの人。行き先を告げたら、わかったとも言わずに走り出したので、もしかして不機嫌なんだろうかと思ったのですが、違いました。

 少し走ったころ、「どこから帰ってきたの?」と聞かれたので、「サンアントニオ」と答えると、「きのうNBAファイナルをやっていたところだね」と返ってきました。「その取材で行っていたんです。試合、テレビで見ていたんですか?」と聞くと、その言葉を待っていたかのように、どこかの国の訛りが強く入ったアクセントで、試合の感想を弾丸のように喋り始めました。

 いわく、「あれは、ピストンズのあいつ、あれ、そうビラップスがいけないね。あいつが試合を壊した。ピストンズを応援していたのかって? サンアントニオはもう何度も勝ってるしね。ピストンズも去年勝ったけど、まだ1回だけだしさ。MVPは同じ選手ばっかりが受け取っていてつまんないね。デビッド・ロビンソン(おそらくティム・ダンカンと言いたかったらしい)なんて何度ももらっているんだし、きのうはジノビリだろ」

 そんな話をしている間にあっという間に我が家に到着。こういうときは、もう少し遠い距離でもよかったなぁなんて思います。チップをほんの少しだけ奮発しました。 

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